夕暮れを待って、グラント・パークのバッキンガム噴水へ。時間によってライトアップの色が変わる。シカゴで一番ロマンチックな場所だ。テレサさんと一緒に三脚を立て、静かな水のショーを楽しんだ。
グラント・パークといえば、ブルズの優勝パレードの終着点だった。バスを降りた選手たちがステージに集まり、ファンに向かってスピーチする。
私も一度行った。よい場所をとるために、みんな前の晩から公園の外で徹夜して待つ。6月半ばだというのにシカゴは寒くて、いきなり嵐になった。トイレにも行きたいし、どうなることかと思ったけれど、選手が到着する直前に見事な快晴になった。
ツアーの最後は、ミュージアム・ディストリクトの突端まで行って、シカゴの夜景を撮った。ミシガン湖の水面にリフレクトするシカゴの街は、やさしく輝く宝石箱。
テレサさんにアドバイスをもらいながら、シャッターを押す。もちろんプロのようにきれいなポストカード写真は撮れないけれど、十分満足。楽しめればそれでいい。
「おつかれさま会」は、シカゴ名物ディープ・ディッシュ・ピザと、地ビールで。店のテレビでブルズの試合が流れていれば、さらにグッド。
テレサさんいわく、プロでもシカゴを撮るのは難しい。湖畔に長く伸びているので、東側から街を撮るのに適した時間が限られているからだとか。
全景を撮りたいなら、ネイビー・ピアの近くにあるオリーブ・パークからが、テレサさんのおすすめ。朝焼けと、ブルー・アワーと呼ばれる夕日の後の時間帯が、ひときわ美しいそうだ。
異国の旅先や大自然の中で、プロに教わりながら回る「フォトグラフィー・ツアー」や「フォト・サファリ」は、最近どこでも人気だ。でも、わざわざ僻地に行かなくても、絵になる「絶景」はたくさんある。シカゴがそう教えてくれた。
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