新装・トーランス「デルアモ」で満腹ブランチ、ドーナツ&ブラッディー・メアリー

文&写真/佐藤美玲(Text and photos by Mirei Sato)

 

ブランチの定番「メープル・ベーコン・ドーナツ」 Photo © Mirei Sato

ブランチの定番「メープル・ベーコン・ドーナツ」
Photo © Mirei Sato

 在米日本人が多く住む、ロサンゼルス近郊トーランス。その中心部にある、ショッピングモール「デルアモ・ファッション・センター」(Del Amo Fashion Center)が、大がかりな改装計画を進め、大変身を遂げつつある。

 すべての改装が終了すると、270万平方フィートのリテールスペースができ、アメリカ西部で最大、全米でもトップ5にはいる大きさのモールになる。

 トーランス近隣の住民にとって嬉しいのは、「食」のオプションがぐっと充実、かなりアップグレードされたことだ。

 以前は寂しげなフードコートで、ファストフードの中でも魅力の薄い店が集まっていた。改装によって、座って落ちついて食べられるレストラン、遠出しなくてもちょっとトレンディーな食事ができる場所が生まれた。

 そのひとつが、ブランチにおすすめのレストラン「グレート・メープル」(Great Maple)だ。

 ブランチにはずせない一品が、「メープル・ベーコン・ドーナツ」。店のシグニチャー・ディッシュと言えるほどの人気ぶり。

 テーブルに運ばれてきたとたん、ぷーんとフレッシュなドーナツの香りが立ちあがる。グレーズは、しっとりしていて、かつ、バタリー。すべてがとけあって、アメリカ人が好きな「スイート&セイボリー」な朝食になっている。ボリュームがあるドーナツが3個のって、10ドルだ。

 もうひとつのブランチの目玉は、6種類の「ブラッディー・メアリー」だ。単なるトマトジュース+ウォッカではなく、これまたトレンドの「トッピング重視」スタイル。盛り具合がいい。

 バーテンダーがすすめるのが、「One Armed Mary」。トッピングはなんと、タコの足。くるっと丸まってグラスのふちに引っかかっているその様が、片腕を回しているように見えるからつけたネーミングらしい。

タコとキュウリのブラッディー・メアリー、「One Armed Mary」 Photo © Mirei Sato

タコとキュウリのブラッディー・メアリー、「One Armed Mary」
Photo © Mirei Sato

 全米各地に、クレイジーなトッピングで話題のブラッディー・メアリーがあるけれど、タコを使うのはかなり珍しいと思う。

 自家製ブラッディー・ミックスに、ニュージーランドのプレミアム・ウォッカ。タコはグリルして、チリをきかせている。さらに、ポン酢と塩こしょうでしっかり漬けたキュウリも添える。スパイシーなキックと上品さが、同時に楽しめた。

 グレート・メープルは、サンディエゴとニューポートビーチにも店がある。入ると真ん中は、大理石のバーカウンター。パティオがあり、南カリフォルニアのビーチタウンらしいインテリアになっている。

 チェーン展開しているが、テーブルマットには「トーランス」の文字や地図がはいっている。こういった小さなところで、ローカル向けの気づかいを忘れていないのも、地元住民にとっては嬉しいだろう。

 同店シェフのウィングさんは、「トーランスの魅力に調和した店にしたい。ジャンルにとらわれず、旬の新鮮な食材を使ったメニューをいつも考えている」と話す。

「グレート・メープル」の店内 Photo © Mirei Sato

「グレート・メープル」の店内
Photo © Mirei Sato


 

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