熱演は買えど……「I Saw the Light」(4月1日から劇場公開)

文/はせがわいずみ(Text by Izumi Hasegawa)

 

© Sony Pictures Classics

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 イギリス人俳優トム・ヒドルストンが、1953年に29歳の若さで亡くなったカントリー歌手ハンク・ウィリアムズに扮し、南部なまりだけでなく、ギター演奏とカントリー曲の歌唱を自らこなした熱演努力を見せた本作。しかし、全体的にまとまりの悪い長編となってしまっていた。

 ウィリアムズの6年間の音楽家人生を描いているのだが、濃い人生ではあったものの、音楽に対する姿勢や感情を深く語りきれておらず、浅いダイジェスト版になっていた。特に、カメラワークがそれに拍車をかけ、落ち着きのない印象を助長していた。

 ライブのシーンは、現代のライブ会場内のスクリーンに投影する映像のようなカメラワークで、照明や舞台演出が当時を再現しているだけにかなりチグハグ。また、語りのシーンも手持ちカメラが常に動いて被写体を捉えており、せわしなく重みのない印象になっていた。公開日を延期しても修正はきかなかったようだ。(4月1日から劇場公開)

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はせがわいずみ (Izumi Hasegawa)

はせがわいずみ (Izumi Hasegawa)

ライタープロフィール

島根県松江市出身。映画ジャーナリスト・神主。NHKなどのアナウンサーを経て、映画・TV記者に。取材したセレブはのべ5000人以上。スターのインタビューや写真を全世界の媒体に配信する通信社Hollywood News Wire Inc. を経営 (一部をWhatsUpHollywood.comに掲載。動画インタビューはUTBでも放送中!!)。ハリウッドと日本の架け橋としてHollywood-PRを立ち上げ、PR・マーケティング、コンサルタントとしても活動中。
実家が神社(出世稲荷神社)なので神主の資格を持つ。島根県ふるさと親善大使「遣島使」。著書:TV『24』公式解説本『メイキング・オブ 24-TWENTY FOUR-』(竹書房)

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