Oビザ申請の基本的な要件

文/ミチコ・ノーウィッキ(Text by Michiko Grace Nowicki)

 専門的な仕事をする人に与えられる短期間の就労ビザがありますが、Oビザもその中のひとつであり、科学、芸術、ビジネス、スポーツ、教育の分野で優れた能力を持つ者に認められています。Oビザ申請の基本的な要件として、それらの分野での並外れた能力や成果を実証すること、またアメリカの雇用主から仕事のオファーがあることが挙げられます。Oビザには年間の発行数に制限はなく、3年間有効です。それ以降は、アメリカでの業務が終わるまで1年毎に更新が可能です。

 ではOビザ申請の基準である、専門分野での優れた能力や国際的な評価を受けていることはどのようにして示すことができるのでしょうか? まず、オリンピックのメダリストや、ピューリッツァー賞の受賞など、国際的に認められている主要な賞を受賞していること。もしくは以下のうちの3つに該当している必要があります。

① 内外で著名な賞を受賞したことがある
② 国内外で、国際的な専門家や審査官より特定の専門分野での功績が認められ、専門団体でメンバーとしての地位を取得した
③ 業績や自己に関して主要な専門誌や、メディア、出版物で取り上げられている
④ 専門分野で、国際的な審査員や専門家として個人的にまたはパネルとして活躍したことがある
⑤ 専門とする分野で科学的、学術的、またはビジネス関連の新たな重要な貢献をした
⑥ 専門誌や主要なメディアで学術論文を発表した
⑦ 名高い評判を持つ組織において、非常に重要または不可欠な能力が必要とされるポジションに就いていた
⑧ 専門分野で高額な給料を得ている、もしくは業績やサービスに対して高額な報酬を得ている

 また、卓越した能力を有するアーティストとしてOビザを申請する場合、申請者のアートの分野が移民法が芸術と認める分野に当てはまらなければなりません。アメリカ帰化移民局(USCIS)はアートを、創作活動の分野というように広く定義しており、美術、食文化、舞台芸術に限らず、パフォーマーやディレクターでなくても、照明デザイナー、サウンドデザイナー、振付師、コンダクター、コーチ、音楽監督、衣装デザイナー、ステージ技術者や動物のトレーナーなども含まれます。最近では、ネイルアーティストやタトゥーアーティストなど、さまざまな専門分野で活躍しているプロフェッショナルたちもOビザを取得するようになっています。

*本コラムは顧客からの質問を一般的なケースに書き換えたものであり、読者への情報提供を目的としたものです。特定事例における法的アドバイスが必要な場合は、専門家に相談してください。

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ミチコ・ノーウィッキ (Michiko Nowicki)

ミチコ・ノーウィッキ (Michiko Nowicki)

ライタープロフィール

ウィリアム・S・リチャードソン・スクール・オブ・ロウ卒業。米国移民弁護士協会所属、米国弁護士協会所属、ハワイ州弁護士協会所属。日本居住歴19年。バイリンガル。

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