Eビザという選択肢 Part2

文/デビッド・シンデル(Text by David Sindell)

E-2条約投資家ビザ

 申請者となるアメリカの会社の事業展開や運営、指揮をとるために、条約国からアメリカへの積極的な投資がある場合は、E-2ビザ条約投資家は一つの選択肢となり得るでしょう。それでは投資の条件とはどのようなものなのでしょうか?

 投資は投資家がリスクを負わねばならず、つまり海外の企業資産に基づく融資、例えば不動産抵当付きローンや商業ローンを元にした融資は条件を満たしません。ただし投資家は個人資産の使用、または投資のために個人ローンを組むことは可能です。また投資は積極的に使われていなければならず、ビジネスへの使用が明確でない資金を単にアメリカの銀行口座に持っているだけでは、E-2ビザの条件として十分とはなり得ません。 土地自体の開発への投資とは対照的に、土地購入目的のみの投資は積極的な運用とは見なされない可能性があることからE-2ビザには不十分です。

 また、投資は事業の規模に比例した相当額でなければなりません。仮に投資額をビジネスの価値やコストと比較した場合、投資の一部は投資家がビジネスを運営、開発、指揮する上で十分な額でなければなりません。ビジネスは多種多様なため、その相当額を示すのに必要な最低額というのはありませんが、政府はビジネスコストに関連する投資の割合を評価すると言われています。通常、ビジネスコストが下がれば下がるほど、より高い割合の投資が必要とされると言われていますが、決められた数字というのはありません。仮に新規のサービス事業で、それが軌道に乗るまでに10万ドルのコストがかかったとすると、それがそのビジネスの価値に対して高い割合をカバーするような投資であったとすれば、比例テストの条件を満たすかもしれません。ではどうやってそれを示すのか? 投資の性質や範囲、例えば購入機器、在庫、リース契約などを示したり、もしくはビジネス自体の価値を示したりといった方法が挙げられます。

 もう一つ重要な要素は、投資は営利目的でなければならず、非営利機関や団体であってはなりません。

まとめ

 E-1やE-2ビザの条約国からの、役員や管理職クラスの主要な人員は、アメリカ企業の効率的な運営に不可欠なサービスを提供することが求められます。E-2条約投資家にとっては、外国籍者はビジネス活動を発展もしくは指揮、またはアメリカ企業の運営成果をあげるのに、必要不可欠なスキルを持っている必要があるのです。

 各条約は、条約国の要件に基づき特定の条項を含んでいる可能性があります。例えば、イギリス国民は条約の利益を得るためにはイギリスに居住する必要があります。これらの要件に留意しておかなければ、せっかく練った計画に遅れや、将来的に大惨事を招きかねません。

 今回のこの簡単な概要が、E-1やE-2ビザのプロセスに含まれる複雑さや、アメリカでの就労許可の選択肢を模索する際に生じる幾つかの問題に対して、少しでも役立てば幸いです。

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デビッド・シンデル (David Sindell)

デビッド・シンデル (David Sindell)

ライタープロフィール

NY州およびNJ州弁護士資格。外国法事務弁護士(外弁)として東京第2弁護士会所属。アメリカ移民法弁護士協会所属。日本語、フランス語に堪能。

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