人気の若手俳優クリステン・スチュワートとニコラス・ホルトが近未来を舞台に恋人同士を演じる本作は、トキメキとドキドキと胸キュンの連続で観る者を切なくさせる。
感情や肌の接触を排除した近未来で、感情を持ってしまった青年サイラスと同僚のニア。惹かれ合う2人は、オフィスのトイレやサイラスの自宅で愛を育み始める。やがて2人は、感情を持った者たちのユートピアと言われる場所に行くことを決意するのだが……。
新潟県長岡市にある長岡造形大学で撮影された本作。サイラスとニアの職場として登場する、コンクリートの壁と窓に囲まれた吹き抜けの空間の建物は、映画の世界観を表現するのに多大な効果を発揮していた。クリーンでどこか冷たい建築物と、青々とした眩しい緑とのコントラストが実に素晴らしかった。シンプルなデザインの建物と自然との共存は、日本らしいと言えよう。
カメラワークも抜群だった。プロダクション・デザインの美しさを存分に切り取っていたが、それだけではない。触れあいを否定する世界ゆえに、公に手をつなぐことができないサイラスと二アだが、手が触れそうで触れない切ないコミュニケーションにキュンとしてしまうのだ。
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