12月は見逃せない作品が目白押し
12月2日には、抜群の相性を見せるライアン・ゴスリングとエマ・ストーンの共演2作目で、ハリウッドが舞台の胸キュンなファンタジック恋愛物語が展開する「La La Land」が公開。翌週には、会社の乱痴気騒ぎなクリスマス・パーティーを描く爆笑コメディー「Office Christmas Party」が公開を待っている。
16日には、ファン待望の「Rogue One: A Star Wars Story」の公開だ。デス・スターを作ったとされる人物の娘が主人公で、演じるのは英国の若手実力派フェリシティ・ジョーンズ。「Star Wars」は新シリーズが2作とも女性が主人公なのが興味深い。
クリスマスの週末は超激戦
クリスマスの週末は毎年、混戦となるが、今年は特に激しい。人気、ギャラともに絶好調のジェニファー・ローレンスとクリス・プラットが共演する宇宙を舞台にしたラブ・ストーリー「Passengers」。マシュー・マコノヒー、スカーレット・ジョハンソンなど大物スターが共演のアニメ「Sing」。人気ビデオ・ゲームの映画化となる「Assassin’s Creed」、ボストン・マラソンの爆弾事件を題材にした「Patriots Day」、筆者が舌を巻いた感動ファンタジー「A Monster Calls」が公開される。
また、冒頭で紹介した「沈黙」の映画化「Silence」もこの週末に公開だ。来日宣教師の壮絶な運命を描く作品だから、公開の時期はクリスマス以外は考えられない。信者が劇場に殺到する大ヒット作品となりそうだ。
コメディー好きの筆者としては予告編だけで大爆笑してしまった「Why Him?」が待ち遠しい。ネット業で億万長者となったエキセントリックな青年リラードと結婚秒読みとなった娘を、彼から何とか引き離そうとする父親の奔走をコミカルに描く。
オスカー狙いの作品
オスカー狙いとしてクリスマスの週末に限定公開される作品に、大物スターが熱演を披露するドラマ映画がある。ベン・アフレックが監督・主演を務める「Live by Night」は、禁酒法の時代のアメリカが舞台の同名小説の映画化。
マシュー・マコノヒー主演の「Gold」は、金の鉱脈を発見して人生を大逆転させる男の物語。
「20th Century Woman」は、監督・脚本のマイク・ミルズの経験を基にしたコメディー・ドラマ。平凡なストーリーかと思いきや、あちこちに散りばめられたヒッピーな要素と斬新なストーリー展開で観終わった後、なぜか心にずっと残る不思議な作品だ。
新年はホラー映画でスタート?
1月6日公開となっているのが、呪われた家アミティーヴィルを舞台にした作品としては7本目となる「Amityville: The Awakening」。13日には、「Friday the 13th」が公開予定。また、NASAで科学者として働いていた実在の黒人女性たちの物語「Hidden Figures」もこの日に公開だ。
20日には、ヴィン・ディーゼルが再び超人的身体能力を持つタイトルロールを演じる「xXx: Return of Xander Cage」が公開。同日にはジェームズ・マカヴォイが23もの人格を持つ青年を熱演する「Split」も封切られる。翌週27日には、大ヒットシリーズの最終章となる「Resident Evil: The Final Chapter」が公開。ミラ・ヨヴォヴィッチ扮する主人公アリスと共に闘う戦士コバルト役に日本で人気のモデル、ローラが起用されている。
ああ、この冬も観たい映画がいっぱいだ!
この4ヵ月、出演作が毎月封切られている女優がいる。ヘイリー・ベネットだ。2007年の「Music and Lyrics」でスーパーアイドルのコーラに扮し、ヒュー・グラントやドリュー・バリモアからスクリーンをさらった彼女に筆者は衝撃を受けた。「コイツは将来大物になるぞ!」と思っていたが、予感は的中! ここ数年、出演作が激増したうえに、話題作で重要な役を演じるようになり、出演作が毎月公開という快挙を遂げた。そして、来年春には、クリスチャン・ベールとの共演作「Weightless」が待機している。受賞経験はまだないが、オスカー候補に挙がるのも時間の問題だろう。
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