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知っておきたい基本情報
アメリカの保険
- 2016年12月1日
- 2016年12月号掲載
日本より投資の意味合いが強い
生命保険
人はなぜ生命保険に入るのか? 万が一のことが起こった時に残された家族が生活に支障をきたさないように、ということがまず思い浮かぶが、アメリカではその目的もありながら、投資も兼ねて生命保険に加入する人が少なくないという。その理由について解説してくれたのは、パシフィックガーディアンライフインシュランスカンパニーのアシスタントディレクター、高橋卓也さんだ。
「保険会社はお預かりした保険料をもとに長期の運用を行います。日本の場合、10年国債金利は10年前で2%台後半、その後徐々に下がり、現在はマイナス0.05%です。一方、アメリカでは10年国債金利が10年前で5%台、現在は1.745%です(2016年10月取材時*)。つまり、運用先の長期金利が異なるため、同じ保障内容でもアメリカの方が保険料を安くすることが可能になります。更に積み立てた分のキャッシュバリュー増加分も大きくなるというのがアメリカで生命保険に加入する際のメリットです」。保険会社によっても異なるが、日本と同じ保障内容で保険料がアメリカの方が3割から5割安くなるケースもあるそうだ。
生命保険に入る際の検査もまた日本とは異なる。血液検査と尿検査、場合によっては心電図、質問票への記入は共通だが、喫煙の有無、また家族の病歴もアメリカでは保険料に影響を及ぼす。
「アメリカはDUI(飲酒運転)にも厳しいですね。飲酒運転歴、またスピード違反といった交通違反歴がある人はそれだけ事故の確率も高いとみなされます。保険会社によっては、DUIを2回やると生命保険には入れない、または一定の年数は加入を留保されるなどの規定が存在します」と、同社のアシスタント・バイスプレジデントの田中正彦さんはアメリカでの事情を語る。
加入できる市民以外のビザステータスについては、「永住権はもちろん、H(専門職)、E(投資)、L(駐在員)、O(特殊技能)の方。あと学生ビザは条件によりますし、また保険会社によっても規定が異なります(田中さん)」ということだ。
駐在員の場合、アメリカで生命保険に入っても帰国後も変わらずにベネフィットを受けることができるのか。高橋さんが次のように答えてくれた。「こちらで加入された保険を、日本に帰国後も継続することに何ら問題はありません。ただし、注意点としては、すべて米ドル建てのため、為替のリスクが伴うということです」
ちなみにある駐在員の例として、アメリカで保険に加入して保険料を払い終わった後に、帰国後、円安となり金利と為替、両方でプラスの投資となったそうだ。ただし、これはあくまでタイミング次第なので、常にそうとは限らないことをお忘れなく。それでも、日米で金利があまりにも違うからこそ、将来のため、老後のため、万が一のために、アメリカの生命保険には一考の価値あり、かもしれない。
Pacific Guardian Life Insurance Company,Ltd.
明治安田生命保険の100%子会社。アメリカで30年以上のビジネス実績があり、カリフォルニア、ネバダ、ワシントン、オレゴン、ハワイ州での保険営業ライセンスを取得。
714-784-7301 / 888-616-3780
www.pacificguardian.com
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