英語で丁寧な断り方ができていますか?

友達や同僚から食事などに誘われた時に、どのように断るべきか迷った事はありませんか?今回のコラムでは、ストレートな断り方、遠回しの断り方、フォーマルな断り方、それぞれの状況に適した表現方法をご紹介します。シチュエーションに応じた上手な断り方を身につけましょう。


ストレートに断る

アメリカでは、仲の良い友達や同僚、家族の場合は率直な返事をするのが一般的です。特にカジュアルな食事など、それほど重要なイベントでないときはストレートに「行けません」と断った方がいいでしょう。

1) Sorry, I can’t make it
→「すみません、行けません」

「Make it」は以前の動画コラムでも紹介しましたが、「都合がつかない」ことを表します。誘いを断る時によく使われるフレーズです。

✔ 「I can’t make it」だけですと、ちょっとストレートすぎるので「(I’m) sorry」の一言を最初に加えましょう。
✔ 「I can’t make it」の後に「I’m busy tonight.(今夜は忙しいので)」のような簡単な一言でもいいので、なぜ参加できないのか理由を加えましょう。
✔ 「I can’t go」でもオッケーです。

A: Do you want to grab dinner tonight?(今夜食事に行きませんか?)
B: Sorry, I can’t make it tonight. I’m working late.(すみません、今夜は遅くまで仕事をしているので行けません)

A: We’re going to the beach this Saturday. Do you want come?(今週の土曜日に海に行くんだけど来る?)
B: Sorry I don’t think I can make it. I’m going to my son’s baseball game.(すみません、息子の野球の試合に行くので行けません)

2) (I think) I’ll pass
→「遠慮しておきます」

この表現は日本語で言う「遠慮をする」「やめておく」を表すフレーズです。特に何か予定が入っているわけではないけど、なんとなくその気になれない・・・なんて場合に、丁重に断る便利な言い方です。

✔ 「今回はやめておきます」→「(I think)I’ll pass this time」
✔ 「(I think)I’ll pass」の後に「行きたくない」理由を一言加えるといいでしょう。

A: Let’s go watch a movie tonight.(今夜映画を見に行きましょう)
B: I think I’ll pass. I’m pretty tired.(ちょっと疲れているので遠慮しておきます)

A: We’re going to the summer festival tomorrow. Do you want to join us?(明日夏祭りに行きますが、一緒に来ますか?)
B: I think I’ll pass this time. I have to wake up early tomorrow.(明日、早く起きないと行けないのでやめておきます)

遠回し/丁寧に断る

会社の上司からの誘いや、大きなイベントの誘いを断る場合に使える丁寧な表現方法。相手を気遣い、やんわりと断る言い方です。

1)(I’m)Sorry I’m afraid I can’t
→「残念ながら行けません」

「I’m afraid I can’t」は丁寧な断り方の定番フレーズです。せっかく誘ってもらったのに行けなくて「残念」や「申し訳ない」などの気持ちを表します。

✔ 「I’m afraid I can’t go」/「I’m afraid I can’t make it」でもオッケーです。
✔ 誘い事に限らず依頼などを丁寧に断る時にも使えます。「I’m afraid I can’t」の後に適切な動詞を入れましょう。行けない理由を伝えましょう。

A: We are having a farewell party for Tony next Monday. Can you make it?(来週の月曜日にトニーの送別会をするのですが来れますか?)
B: Sorry I’m afraid I can’t. I’ll be on a business trip.(その日は出張で残念ながら行けそうにありません)

A: Can you come to my performance tonight?(今夜私のパフォーマンスをみに来れますか?)
B: I’m sorry, I’m afraid I can’t make it. I have to take my friend to the airport.(今夜は友達を空港に連れて行かないといけないので、残念ながら行けそうにないです)

2)I’d love to _____ but _____
→「そうしたいの山々ですが」

相手の誘いに対し「本当は行きたいのですが/そうしたいのですが」のように断らざる終えない場合に使うフレーズです。「I’d love to」の後は“go(行く)”や“join(参加)”など適切な動詞をいれ、“but”の後は理由を加えます。

✔ 「行きたいのは山々なのですが」→「I’d love to go but _____」
✔ 「参加したいので山々なのですが」→「I’d love to join but _____」
✔ シンプルに「I’d love to but I can’t(そうしたいですが残念ながら無理です)」とも言えます。

A: Would you like to come to Hawaii with us?(私たちとハワイに行きませんか?)
B: I’d love to go but I’m a little tight on money right now.(行きたいのは山々なんですが、今は予算がちょっときついです)

A: Why don’t you stay for some coffee?(コーヒーを飲んで行きませんか?)
B: I’d love to stay and chat a little more but I have to get going.(もう少しお邪魔してお話もしたいのですが、そろそろ行かないといけません)

フォーマルな断り方

面接やミーティングなどビジネスシーンにおいて使えるフォーマルな断り方です。

1) Due to a prior commitment
→「先約があるので(行けません)」

このフレーズは、ミーティングや面接、会社のイベントなどを断る時に使われるとてもフォーマルでプロフェッショナルな断り方です。会話、メール、招待状など様々な場面で使われる決まり文句です。

✔ 文頭または文末で使われます。
✔ “Unfortunately(残念ながら)”を文頭に加える事によってより丁寧になります。

・Due to a prior commitment, I will not be able to attend the meeting tomorrow.(先約があるため、明日のミーティングには出席できません)
・Unfortunately, I will be unable to attend the conference due to a prior commitment.(先約があるため、会議に出席できません)
・Due to a prior commitment, I cannot join the seminar on Friday.(先約があるため、金曜日のセミナーに参加できません)

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

Jun Senesac

Jun Senesac

ライタープロフィール

ロサンゼルス出身の日米ハーフ。両親が運営するL.A.の英会話学校「BYB English Center」にて、高校生の頃から英語講師としてのキャリアをスタート。カリフォルニア州にあるUC Santa Barbara大学へ入学し、1年間一橋大学へ交換留学。卒業後、国際交流員として石川県内灘町役場で2年間の勤務を経て、2011年にアメリカへ帰国しBYB姉妹校をアーバインに開校。
2013年に英語学習サイト「Hapa英会話」を設立。2014年の2月よりHapa英会話のPodcastをスタートし、月間およそ40万ダウンロードされるまで成長。iTunes Japanが発表した『Best of 2014/2015』に2年連続選出。YouTubeにて登録者5万人を超える英会話チャンネル「Hapa英会話」を配信。
YouTubeやPodcast、ブログやメルマガなど様々な媒体を通じて、日米文化を取り入れた英語の学習環境を提供。
YouTube: https://www.youtube.com/hapaeikaiwa

この著者への感想・コメントはこちらから

Name / お名前*

Email*

Comment / 本文

この著者の最新の記事

関連記事

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. 今年、UCを卒業するニナは大学で上級の日本語クラスを取っていた。どんな授業内容か、課題には...
  2. ニューヨーク風景 アメリカにある程度、あるいは長年住んでいる人なら分かると思うが、外国である...
  3. 広大な「バッファロー狩りの断崖」。かつて壮絶な狩猟が行われていたことが想像できないほど、 現在は穏...
  4. ©Kevin Baird/Flickr LOHASの聖地 Boulder, Colorad...
  5. アメリカ在住者で子どもがいる方なら「イマージョンプログラム」という言葉を聞いたことがあるか...
  6. 2024年2月9日

    劣化する命、育つ命
    フローレンス 誰もが年を取る。アンチエイジングに積極的に取り組まれている方はそれなりの成果が...
  7. 長さ8キロ、幅1キロの面積を持つミグアシャ国立公園は、脊椎動物の化石が埋まった岩層を保護するために...
  8. 本稿は、特に日系企業で1年を通して米国に滞在する駐在員が連邦税務申告書「Form 1040...
ページ上部へ戻る