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日本の食
自然志向最前線
- 2017年2月1日
- 2017年2月号掲載
豊富な食物繊維含む
緑色のオーガニック麺
Green Noodle
日系マーケットやホールフーズなどの自然食品マーケットで最近よく見かけるようになったグリーンヌードル。なぜ緑色の麺なのかというと、モロヘイヤという野菜に由来する。発売元のイオンフーズ・インターナショナル代表、マックス石橋さんは、「モロヘイヤが含まれるグリーンヌードルを100グラム食べることで、1日に必要な食物繊維の半分が摂取できます」と、モロヘイヤの野菜としての優秀さを強調する。「モロヘイヤはブロッコリー、人参、ほうれん草よりも栄養価が高く、オクラや納豆にも含まれるムチンという消化器官の粘膜を保護してくれるネバネバの成分が特徴です。そのモロヘイヤを食品に取り入れようとしたわけですが、食べ方が難しい。そこでヌードルにすることで子どもから年配の方まで幅広い層の人々に食べていただけるという結論に辿り着きました。また、スチームしてエアドライした麺なので、油で揚げる麺のようにコレステロール値と油による酸化の心配がありません」
化学調味料、防腐剤、人工着色料は一切不使用、遺伝子組換えの成分も含まず、オーガニックのモロヘイヤと漂白されていない小麦で作られている。主原料、モロヘイヤの農園はタイにある。オーガニック農園を完成させるまでに大きな障害となったのは水だった。「近くの農園と農業用の水をシェアすると、どうしても農薬が混入するのです。そこで、カオヤイ山の麓に150メートルの深さの井戸を掘り、そこからモロヘイヤ農園専用の水をくみ上げています。農薬を一切使用しない、微生物を繁殖させて用いるEM農法を導入しています。それにより生命力の強いモロヘイヤ作りが可能となっているのです」
同農園は、タイはもちろん、カナダ、USDA、ヨーロッパでもオーガニックの認定を受けている。そして、タイ国内の工場で製麺された上でアメリカに輸入されている。
グリーンヌードルがいかに苦労の末に完成した自然食品であるかはわかったが、味はどうなのだろう? 「私自身、マーケットでデモンストレーションを行うのですが、試食された方の7割が購入されるという高い実績値を示しています。野菜があまり好きではないという方にも好評です。調理法も普通のパスタとして、サラダ、鍋、焼きそばと多様なバリエーションが可能です」
消費者の要望に応える形でグルテンフリーのグリーンヌードルも開発した。試行錯誤の結果、玄米を一度おかゆ状にしてパスタに転換することで、栄養分を逃さず酸化もしない製品になった。「今後、自然食品はますますアメリカの市場で伸びていくと思います。また、グリーンヌードルはダイエットしている方にも注目していただいています」と石橋さんはグリーンヌードルの将来性に自信を見せる。
Eon Foods International
greenoodle.com
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