日本人に馴染みのない?「Get to」の活用法

「Get to」というフレーズは色々な意味を成すフレーズですが、今日はその中でもネイティブはよく使うものの、日本人にはあまり使われていないと思われる表現方法をご紹介します。


1) I got to meet the president.
→「社長に会う機会がありました。

この場合の“get to”は「何かをする機会を得られる」を意味し、“Have the opportunity to”の代わりに使われる口語的な表現の仕方です。例えば、「セミナーで多くの人たちと会う機会がありました」は「I got to meet a lot of people at the seminar.」になります。

✔ “Get to”を“Be able to”に置き換えることも出来る。
✔ “Get to”の後は動詞がフォローする。

・I got to test drive a Lamborghini last week.(先週、ランボルギーニを試乗する機会がありました。)
・Did you get to talk to the baseball players?(その野球選手と話すことが出来ましたか?)
・I don’t get to travel very often.(私は旅行をすることがほとんど出来ません。)

2) He got to go home early.
→「彼は早退することを許された。」

「(特権として)何かをすることが許される」の意味として使う表現で“Allow to”や“Have the privilege to”のインフォーマルな言い方です。例えば、会社の上司が好きな時間に出社できると言いたい場合は「My boss gets to come into work any time he wants.」となります。

✔ “Get to”の後は動詞がフォローする。

・He gets to work from home.(彼は自宅で仕事することが許されています。)
・Why does she get to take the day off?(何で彼女は休暇をとることが許されるの?)
・You get to play video games if you finish your homework.(宿題を終わらせたら、ビデオゲームをしていいよ。)

3) It will get better once you get to know more people.
→「より多くの人を知るようになれば、楽しくなります。」

何かを徐々に知っていく、理解していく、感じるようになるなど、“Start to”と同じ意味合いで「〜をするようになる」と表現する場合にも“Get to”が使われます。例えば、「大人になるにつれ、健康の重要さを理解するようになった」は「I got to understand the importance of health as I grew older.」と表現できます。

✔ Know、Understand、Realize、See、Feel、Appreciateの動詞と組み合わせて使われることが多い。

・I got to know her personally once I started working with her.(彼女と一緒に仕事をし始めてから、彼女のことを個人的に知るようになった。)
・What do I need to do to get my wife to appreciate me?(妻に感謝されるようになるには、どうしたらいいのでしょうか?)
・I got to understand what it feels like to be a foreigner when I went to China.(中国へ行った際、外国人とはどういうことなのか理解するようになりました。)

4) He really gets to me.
→「彼にイライラする。」

何かにイライラしたり不快に思う気持ちを表す際によく使われる表現で、“Annoy”や“Bother”と同じ意味合として使われます。特に何かを失敗をしたり、誰かに癇に障ることを言われたりなどして、そのことが頭から離れず、他の物事に集中できなくなるニュアンスが含まれます。

・This humid weather is really starting to get to me.(この湿気にイライラしてきた。)
・Don’t let it get to you.(そんなこと気にすることないよ。)
・Why do you let little things get to you like that?(何でちょっとしたことですぐにへこたれるの?)

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Jun Senesac

Jun Senesac

ライタープロフィール

ロサンゼルス出身の日米ハーフ。両親が運営するL.A.の英会話学校「BYB English Center」にて、高校生の頃から英語講師としてのキャリアをスタート。カリフォルニア州にあるUC Santa Barbara大学へ入学し、1年間一橋大学へ交換留学。卒業後、国際交流員として石川県内灘町役場で2年間の勤務を経て、2011年にアメリカへ帰国しBYB姉妹校をアーバインに開校。
2013年に英語学習サイト「Hapa英会話」を設立。2014年の2月よりHapa英会話のPodcastをスタートし、月間およそ40万ダウンロードされるまで成長。iTunes Japanが発表した『Best of 2014/2015』に2年連続選出。YouTubeにて登録者5万人を超える英会話チャンネル「Hapa英会話」を配信。
YouTubeやPodcast、ブログやメルマガなど様々な媒体を通じて、日米文化を取り入れた英語の学習環境を提供。
YouTube: https://www.youtube.com/hapaeikaiwa

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