第7回 「製粉の街と医療の街」
ミネソタ州

文&写真/小野アムスデン道子(Text and photos by Michiko Ono Amsden)

度肝を抜かれるモール・オブ・アメリカの中の遊園地
Photo © Michiko Ono Amsden

店舗数全米一のモール
中にはローラーコースター!?

広いアメリカ、まだ知られていない旅先を紹介していく本シリーズの第7回はミネソタ州。ミルシティ(製粉の街)と呼ばれるミネアポリスから入り、イーグルが300羽も飛来することがあるというワバシャ(Wabasha)あたりまで、ミシシッピ川沿いに下る旅をした。ミネソタ州の空の玄関口、ミネアポリス・セントポール国際空港からメトロのブルーラインに乗って、わずか15分ほどで着く「モール・オブ・アメリカ」は全米一の店舗数を誇るショッピングモールだ。モールの中心にはローラーコースターが走る遊園地が広がり水族館も。4Dでアメリカ中を飛んで旅する体験ができる「フライオーバー・アメリカ」などユニークなアトラクションもあってまる一日楽しめる。

豊かな水量の滝がミネアポリスの産業を支えた
Photo © Michiko Ono Amsden

ミネアポリスとその双子の都市セントポールの間に流れるミシシッピ川には、この川唯一の自然の滝がある。この滝が動力をもたらし製粉業が栄えたミネアポリス。川に面するかつての製粉工場は「ミルシティ博物館」として、91年の火事で廃墟となった部分を生かしながら、その歴史をエレベーター型の上下するシアターで面白く見せてくれる。対岸の州都セントポールは、政治の中心らしくりっぱなドームを持つ州議事堂やセントポール大聖堂など歴史的で重厚な建物が並び、川を渡るだけで双子といっても個性の異なる街を楽しむことができる。

小さな診療所から始まった
全米最高水準の医療の街

広大なメイヨー・クリニックは、トロリーツアーで回る
Photo © Michiko Ono Amsden

セントポールから車で1時間ちょっと、ロチェスターの街にあるメイヨー・クリニックは、全米の最も優れた総合病院の一つであり、歴代大統領やヘミングウェイ、ダライラマなども診療をここで受けたという。診療を受けずとも、クリニックの施設が広がるこの街をトロリーで案内してくれるツアーは、なかなか楽しい。“クリニック”という名前が示す通り、元は医療施設がなかった街にできた小さな診療所がこの病院の始まりだった。今や世界中から注目されるまでの病院になったのは、設立者である医師の父子やそれを継ぐ医師達の高い志の賜物なのだ。カルテの共有など今日に続くシステムを作り、医療技術の発達に貢献してきた歴史に心打たれる。

さて、さらにミシシッピ川沿いを1時間ほど下ったワバシャには「国立イーグルセンター」があって、保護したハクトウワシ(アメリカの国鳥)をまさに目の前で見ることができる。目を凝らせば川岸の木に止まっていることも。そこからさらに30分ほど下ったウィノナ(Winona)は、女優のウィノナ・ライダーの出身地。川辺のかわいい町だった。

檻なしで、目の前で見るハクトウワシは迫力がある
Photo © Michiko Ono Amsden


Photo © Michiko Ono Amsden


■ モール・オブ・アメリカ Mall of America

http://ja.mallofamerica.com
■ ミルシティ博物館 Mill City Museum
http://www.millcitymuseum.org
■ メイヨー・クリニック Mayo Clinic
http://www.mayoclinic.org
■ 国立イーグルセンター National Eagle Center
https://www.nationaleaglecenter.org

ミネアポリス・セントポール空港は、デルタ航空のハブ空港の一つ。羽田から直行便が飛ぶ。LAからは4時間弱、NYから3時間ほど。

取材協力 ミシシッピ・リバー・カントリーUSA https://mrcusa.jp

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

小野アムスデン道子 (Michiko Ono Amsden)

小野アムスデン道子 (Michiko Ono Amsden)

ライタープロフィール

世界有数のトラベルガイドブック「ロンリープラネット日本語版」の編集を経て、フリーランスへ。東京とポートランドを行き来しつつ、世界あちこちにも飛ぶ。旅の楽しみ方を中心に食・文化・アートなどについて執筆、編集、翻訳多数。日本旅行作家協会会員。

この著者への感想・コメントはこちらから

Name / お名前*

Email*

Comment / 本文

この著者の最新の記事

関連記事

ページ上部へ戻る