リジェクションセラピー

  • 2017年9月1日

『なぜ』このツール、この方法、このタイミング?など、オンラインビジネスやデザインの世界を一歩踏み込んで考えます。

興味はあっても、断られることを恐れてトライすることを諦めてしまうというのは良くある話です。Ted TalkやTalks at Google等のスピーカーとして知られるJia Jiang氏によるトークは、そんな「断られる」ことにスポットをおき、断られることを恐れないマインドを作ることについて語られてます。

見知らぬ人に$100貸してもらえますかと聞くことからはじまり、ドミノビザに行っ て、ピザを宅配してもいいかと聞いてみたり、Costcoの店内放送で話してもいいかと聞いてみたり、到底無理と思われるリクエストを毎日、1日一回100日間続けるというプロジェクトを実行したJia Jing氏。

もともと、断られる経験重ねることでリジェクションに対して強くなる自分を作ることが目的だったようですが、100日の経験で様々な違った側面が見えてきます。

リジェクションされる体験を動画におさめ見返してみると、まず1日目の段階で反省点が見えてきます。

見知らぬ人に$100貸して欲しいという1回目のトライは、とにかく聞いて、変な顔されるのを恐れ、Noと言われた瞬間にすぐに去ってしまいす。借りたいという思いが伝わらないし、しかも相手は「Why」と聞いているにもかかわらず「It’s okay」と逃げるようにその場を立ち去ってしまいます。Whyと聞いてくれたということは、説明するチャンスをもらったということ。

そもそも「どうせ無理」という態度がリジェクションを生むのではという仮説が1回の体験ですでに生まれます。

その反省からか3回目のトライではクリスピークリームドーナツに行き、『オリン ピックシンボルのようなスペシャルドーナツを作って欲しい』というクレイジーなリクエストに対し、なんと店員さんが真剣に対応してくれ、5色のオリンピックシンボルを思わせるドーナツを作ってくれるという結果に。

この段階で彼のYouTubeアカウントのアクセス数は急上昇。リジェクションセラピーの思わぬ展開に本人も楽しんで行うようになってきます。

その後も、知らない人の家に行って『裏庭でサッカーしてもいいですか』などクレイジーなリクエストにYesがもらえるように。リジェクションされないようにするには、そのリクエストの内容の難しさ、妥当性だけではなく、聞き手の情熱やそれを受け入れた時にどうなるかなどの結果をきちんと伝える必要があるのだということが分かります。

これまで、世界を変えるような偉業を成し遂げた人、革命家たちは、無理だと思われるリジェクションをYesに変えるような説得力、裏付け、情熱があったから達成できた部分も大きいのではないでしょうか。

ハリーポッターの著者、J.K. Rowlingさんは、同作の発表にあたり9社の出版社に断わられたそうです。もし一回目のトライで彼女が出版社に原稿を送ることをやめていたら、世界的に話題になったあの名作は決して陽の目を見ることはありませんでした。アメリカ大統領選に立候補することも、世界中の人の前で多くの国民から否定されるという『落選』 というリスクがあります。

リジェクションされた時、『あーまた断られた』とトライしたこと自体を後悔してしまっては、次のトライがストレスフルなものになってしまいます。『なぜ断られたのだろう、 次はこうしてみよう』と改善したり、『なぜダメなのか』を聞き出すことで、次のステッ プにつながる価値ある情報が手に入るかもしれません。

リジェクションとは単なる意見の一つ。否定されているわけではありません。子育てにおいて、子供を叱る時、理由を告げられず叱られた子供は「自分はダメな人間だ」と思ってしまう、というセオリーを子育ての本で良く目にします。私たちも、断られるとがっかりして、もう何もかもがダメなんだ、と思ってしまいがちですが、意見の違いは変えられないことも多いものです。理由を聞いて次につなげれば良いという考えを持つことで断られる恐怖も減るのでは。

拒否されることを恐れない力を持つことは、やりたいことに制限をかけず、目標に向かって進む上で重要なことかもしれません。

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Miko

Miko

ライタープロフィール

Graphnetwork, Inc. Co-Founder, Former CEO
Graphnetwork, Inc. Los Angeles Founder, CEO
2001年株式会社グラフネットワーク設立。これまで会社で手がけたWebサイトは1000 以上。ロサンゼルスでは、Web制作業務だけでなく飲食店の経営やプロデュースなど経 験し、現在は企業や飲食店のバックエンドシステムの構築、従業員オンライン教育ツー ル、アプリの開発など『よりビジネスを効率良く』するためのツールを企業の要望に応 じて提供。多くの日系企業のIT化に一役買っている。

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