島津製作所、がん光免疫療法の実用化を目指し米国がん研究所と共同研究へ

島津製作所は15日、実用化が期待されているがん治療法「がん光免疫療法」の研究を進めるために、米国国立がん研究所(National Cancer Institute, NCI)と5年間の共同研究開発契約を締結し、がん治療法「がん光免疫療法(Near Infrared Photoimmunotherapy, NIR-PIT)」の安全性や治療効果を評価・改善するための計測技術の研究開発を共同で実施すると発表した。

「NIR-PIT」は、NCIの小林久隆主任研究員が中心となって開発している治療手法。がん表面にある抗原に結びつく抗体を使うが近赤外光に反応する化学物質が付けられているため、抗体ががん細胞のみに結合し、光が当たることでがん細胞のみを識別して死滅させる。光が当たりさえすれば確実に効果が期待できるという仕組みなので、がん細胞のみを狙い撃ちし正常細胞を傷つけることはない。短時間でがんを破壊するための手法。この治療法だと、がん細胞をピンポイント、短時間でがんを破壊でき、副作用が少ないうえ、対象となるがんも幅広くなる可能性があると期待されている。

現在、米国では第一相臨床試験が成功し、第二相臨床試験を実施していて、日本でも今年からの臨床試験開始が決定している。

島津製作所では、SHIMADZU SCIENTIFIC INSTRUMENTS, INC.(メリーランド州)の施設内に2015年7月に開設した「SSIイノベーションセンター」を主体とし、主力製品である質量分析計や近赤外光カメラシステムなどの先端技術を利用し、「NIR-PIT」の実用化を支援する計測技術の共同研究開発を進めていく。「NIR-PIT」は、適用可能な抗体の拡大や転移したがんの効果的な治療など、さらなる技術進歩にも期待を集めており、島津製作所の独創的な分析計測技術を応用することで、この手法の早期実現を目指している。

■がん光免疫療法詳細:NCI(National Cancer Institute:米国国立がん研究所)
https://www.cancer.gov/news-events/cancer-currents-blog/2016/photoimmunotherapy-cancer
■問い合わせ:株式会社島津製作所(SHIMADZU CORPORATION)
https://www.shimadzu.co.jp/jindex.html

近赤外光カメラシステム本体

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