アメリカでの就職・転職の手順

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アメリカで就職を希望している、または既にアメリカで働いていて転職を考えている方も多いと思います。日本語と英語を両方活かし、アメリカ国内で就職や転職をするにはどうすればいいのでしょうか?アメリカの日系企業の現状や、就労するためのビザの種類、準備方法から、仕事探しの方法まで。今回はアメリカで働く手順を、順番に説明していきます。


アメリカ国内の日本人・日系企業の現状

アメリカで働いている日本人の総数はどのくらいの数いると思われますか?
2016年時点で約421,655人の日本国民がアメリカで生活しています。日本の都市と比較すると、愛知県豊田市と大体同じくらいの人口の規模ということになります。この数字は日本国大使館、総領事館などの在外公館に届出されている「在留届」を元にしているため、実数はさらに多いとも言われています。

では会社単位ではどうでしょう。アメリカに拠点を構えている日系企業は2016年時点で8,422社。2007年が5,460社なのに対し2016年までの9年間で3,000社増加していており、近年は毎年徐々に増えている傾向にあります。

これだけの数の日系企業がアメリカに進出しているので、日本語と英語のバイリンガルの人材が必要とされているのは納得できますよね。現地社員と日本本社との中間に立つ役割など、語学力だけでなく双方の文化や慣習を理解している方はより貴重な人材になってきます。

出展:外務省「海外在留邦人数調査統計


アメリカの就労ビザ

アメリカで働く場合は、労働内容に基づく所定の就労ビザが必要になります。短期就労者の大半は、就労ビザを申請する前に将来の雇用主もしくは代理人が請願を行い、米移民局の許可を得なければなりません。

就労ビザの種類
アメリカで就労するための代表的なビザを紹介します。

H-1B (特殊技能職)
アメリカで就労する際に王道と言われているのが最近ニュースでも良く聞くH-1Bビザ。事前に取り決められた専門職に就くために渡米する方に必要です。職務が求める特定分野での学士あるいはそれ以上(もしくは同等の学位)の資格が求められます。こちらのビザは年間の発行数に制限があり、最近は申請者が増えているため、抽選が行われています。
L-1 (企業内転勤者)
大企業の駐在員などが利用しているビザです。
多国籍企業の従業員が、米国内の親会社、支社、系列会社、子会社へ一時的に転勤する場合は、L-1ビザが必要です。
貿易駐在員(E-1)・投資駐在員(E-2)
投資家ビザと呼ばれるのがこのEビザ。
申請者が主に米国と条約国の間のサービスを含む分野で実質的かつ継続的な貿易活動を行う、もしくは申請者が相当額の投資をした会社の運営を指揮し、事業を発展させるために渡米することが求められます。

実はアメリカ国内の大学・大学院生の場合は卒業後に就労することが可能です。それがこちらのOPT(オーピーティー)と呼ばれるもの。

オプショナルプラクティカル・トレーニング (OPT)
学生ビザであるF-1 ビザ保有者は、卒業に必要な課程(論文等は含まない)完了後、もしくはすべての必須課程終了後に最長12カ月間のオプショナルプラクティカル・トレーニングに参加することが可能です。
OPT STEM
OPTに参加する人の中で、STEM(サイエンス・テクノロジー・エンジニアリング・マスマティックス)と呼ばれる特定の学位を卒業している人にはさらに24ヶ月OPTの期間を延長することができます。

OPTの場合は1年間、OPT-STEMの場合は最長で3年間就労することができるわけです。

※上記内容は「在日米国大使館および領事館」「United States Citizenship and Immigration Services」から引用しています。
※詳細は弁護士にお尋ね下さい


就活・転職の準備

就職・転職活動を始める前には何を準備すれば良いのでしょうか?

履歴書
就職・転職活動で始めに必要となるのが履歴書(レジメ)です。企業によっては英語と日本語両方の履歴書をリクエストする場合があるのでどちらも用意しておくことをオススメします。また、デザイナーやエンジニアの場合、自身が手がけた作品やウェブサイトや、過去に携わったプロジェクトなどを紹介するポートフォリオを用意しておくことも大切です。

和文の履歴書
和文履歴書は日本で市販されているものまたはフォーマットをダウンロードして使うこともできます。新卒の場合は志望動機や自己PRといろいろとアピールを盛り込むことができ、写真も添付すれば面接後も顔を覚えやすいなど、英文履歴書にはない利点があります。職歴がある方は履歴書と職務経歴書を用意する必要があります。
英文の履歴書
和文履歴書のように決まったフォーマットがないので、自分の強みを自由にアピールすることができます。英文履歴書は母国語の人にスペルチェックやグラマーチェックをお願いしましょう。

面接に備えて
書類面接を通過すると次は面接です。担当者面接から 役員面接まで、ここは決して避けては通れないもの。面接でよく聞かれる質問を紹介しますので、準備を整えていきましょう。

自身について
自分自身の紹介に加え、転職理由やなぜアメリカで働きたいのかという点を明確にしておきましょう。

Q 自己紹介をしてください。
Q なぜアメリカなのですか?
Q 学校や前職で苦労したこと、その克服方法を教えてください。

志望動機
志望企業で必要とされている人材であることを示しましょう。この部分は、企業研究、業界研究などの準備がベースとなってきます。企業からの情報のみならず、一般メディアや第三者からの情報によって、その企業のより深い知識を持ち、その上でそしてその内容と自分自身の未来像が重なっているか考えて下さい。また、転職者の場合は今までの経験をどう次で生かすことができるかを話せるようにしておきましょう。

大切なポイント
1 漠然としていないこと。具体例を入れること。
2 本当に自分のやりたいこととつながっていること。
3 その企業でやりたいことがイメージできていること。
(入社してすぐ、5年後、10年後はどんなことをしていたいか)
4 同じ業界のほかの企業と比べその会社を選んだ理由がちゃんとあるか。

答えにくい質問
時には下記の様に敢えて答えにくい質問をされる場合もあります。

Q 働いていない期間がありますが。
Q 前職を1年で退職されていますね。

面接官は不合格にするつもりで弱点に関する質問をするわけではありません。逆に、興味があるから聞くのであって、答えようによってはプラスに変えることもできます。そこで大切なのは、事実を元にその状況を説明し、現在はどのように変ったか、他で頑張ったことや成果を出したことなどを前向きに回答することが大切です。また、企業によっては「困らせるような質問」をして、どのように切り返すかを見ている場合もあります。


仕事探し

準備が整ったらいよいよ就職・転職活動のスタートです。といっても、自分でひとつひとつポジションを探していくのは大変です。そこで役立つのがこの5月に開催されるU.S. Career Forum。こちらは日英バイリンガルを対象としたジョブフェアを開催しているDISCO Internationalのイベントの一つですが、他のイベントとは違いアメリカでのポジションに特化したイベントです。全米から約40社の企業がアメリカ国内の様々な都市で働ける人材を求めて参加します。

参加登録
参加登録をしておくと、参加企業への応募のほかトラベルスカラシップ応募、参加企業からのメッセージ受信が可能になります。

オンライン事前応募
興味のある企業には必ず事前に応募をしましょう。多くの企業が事前に書類選考を行い、当日の面接アポイント設定までを事前に行っています。書類選考で企業の目に留まれば、面接アポイントメントの打診が来て、事前に予約を設定することができます。事前応募無しに当日ブースを訪問することも可能ですが、オンラインで応募することでイベント前にコンタクト取れることになります。企業によっては事前に電話やWeb面接を行い選考を進めていくこともあります。

トラベルスカラシップ応募
こちらのイベントの参加者はニューヨーク近辺からだけではなく遠方からも来られるため、交通費補填制度(トラベルスカラシップ)が用意されています。支給数は限られていますが、支給額は地域ごとそれぞれに定められており、現住所を基に決定されます。詳細はこちら


U.S.キャリアフォーラム 2018日程・詳細

アメリカのポジションに限定したイベントU.S. Career Forumで就職・転職先を見つけましょう。

既に以下の企業を含む多くの企業が出展を決めています。

● AMAZON WEB SERVICES
● ISI-Dentsu of America, Inc.
● 伊藤園
● NEC ENTERPRISE COMMUNICATION TECHNOLOGIES
● SHIMIZU NORTH AMERICA LLC
● CDH, P.C.
● JTB USA, INC.
● SUMITOMO ELECTRIC WIRING SYSTEMS, INC.
● Disney Parks & Resorts
● MATSUYA NEW YORK, INC. (MATSUYA FOODS GROUP) 等

様々な業界、様々なポジションの募集がありますので、是非この機会を活用しましょう。
出展企業の詳細はこちらから確認できます。

U.S. Career Forum 会場の様子


日程 2018年5月12日(土)
時間 10:00 AM - 6:00 PM (受付は5:00 PMまでとなります。)
会場 Javits Center, Hall 1E

参加資格 日英バイリンガルで米国にて合法的に就業可能な方であれば、転職・就職機会として参加できます。OPT期間中の方またはOPT取得予定者(2018年12月までに卒業)も参加可能です。

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