安定のショットに闘志みなぎる
プロテニスプレイヤー  錦織 圭

Text & Photos by Haruna Saito

PEOPLE SPECIAL
様々な業界で活躍中の話題の人に、過去、現在、そして未来について聞く。

カリフォルニアで7月に行われたテニスの慈善イベントに、錦織圭選手が参加した。怪我からの復帰を果たし、好調ぶりを見せる彼の今後の意気込みとはーー。

コーチでありイベント主宰者でもあるマイケル・チャン(右)とともに

7月21日、錦織選手のコーチであるマイケル・チャンが主宰するチャリティ・イベントが、ニューポートビーチ市で開催された。毎年行われる同イベントでは、ワールドクラスの選手たちによるエキシビションマッチやUSTA(全米テニス協会)認定のトーナメントなどを実施。イベントによる収益は、ホームレスの状況にある人々に住居を提供するための支援活動を行うNPO団体「HomeAid Orange County」の活動資金に充てられる。

怪我からの復帰がプラスに働いた

錦織は昨年に引き続き、今年もエキシビションマッチに登場。彼は2017年の夏以降、右手首の怪我によりツアーからの長期離脱を余儀なくされたが、2018年1月に大会へ復帰、4月に開催されたモンテカルロ・マスターズ(モナコ)では準優勝に輝き、完全復活を印象づけた。

さらに、7月上旬に開催されたウィンブルドン選手権(イギリス)で自身初となるベスト8進出を果たし、世界ランキング28位から20位へと浮上。「モンテカルロでの結果が自信につながる転機となった。スムーズで安定した良いプレーができました」と錦織は話す。

右手首の損傷について、「最初はここまで悪くなると思っていなかったので驚いたし残念でしたけど、治療後、復帰に向けて自分のショットを一から見直すきっかけになりました。復帰当初はテニスを取り戻すのに大変な時期もありましたけど、サーブもガラッと変えて、今はどのショットもしっくりきているのでプラスに変えられたと思います」と前向きな姿勢を示した。

さらなる高みを目指して

今後は7月30日に開幕するシティ・オープン(ワシントンDC)、そして8月27日からは今年の4大大会の最後を飾る全米オープン(ニューヨーク)への出場も控えている。全米オープンといえば、2014年には準優勝という好成績を収めた錦織。

今の調子や心境について、「いろいろ経験して、どのショットも安定感が出てきて磨かれていると感じています。また決勝に行くのが今の一番の目標」と意気込みを語った。同席したマイケル・チャンも、「ここ数カ月で彼は明らかに進歩しているし、どんどん自信もつけている。今年の夏は好調に進むだろう」と自信を示した。

当日のエキシビションマッチで錦織は終始リラックスした様子で、時折笑顔を見せながら試合を楽しんでいる姿が印象に残った。これから始まるハードコートシーズン、どんな熱い戦いを見せてくれるのか、期待が高まる。

慈善イベントでの試合を楽しむ錦織圭選手

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

齋藤春菜 (Haruna Saito)

齋藤春菜 (Haruna Saito)

ライタープロフィール

物流会社で営業職、出版社で旅行雑誌の編集職を経て渡米。思い立ったら国内外を問わずふらりと旅に出ては、その地の文化や人々、景色を写真に収めて歩く。世界遺産検定1級所持。

この著者の最新の記事

関連記事

デジタル版を読む

フロントライン最新号
ページ上部へ戻る