一般的な「Please」の用法

人に何かお願いをする時に「Please」を使って表現するのは本当によく見る光景かと思いますが、ネイティブの日常会話ではそれ以外にも「Please」を使う場面がよくあります。今日はその中でも代表的な用い方を4つご紹介します。


1) Please
→「〜していただけますでしょうか」

丁寧に依頼やお願い事をするときの定番の使い方です。例えば、「窓を開けていただけますか?」は「Could you open the window, please?」のように依頼をします。

・Could I have another beer, please?(ビールをもう一杯いただけますでしょうか?)
・I’m sorry. I didn’t catch what you said. Could you please repeat that again?(すみません。聞き取れませんでした。もう一度言っていただけませんか?)
・Would you turn off the AC, please?(エアコンを消してくれますか?)

2) Please
→「お願いだから〜 / 頼むから〜 / どうか〜」

人に重要なお願いをする時や真剣な頼み事をする状況で、「お願いだから」や「頼むから」などの役割として“Please”を使うパターンです。また、イライラすることをした相手に「いい加減にしろ!」の意味としても用いる事ができます。例えば「お願いだから助けてくれ!」は「Please help me!」と表します。

✔︎基本、命令形に“Please”を加えると「お願いだから」の意味合いになる。(例:「Go home!(家に帰れ!)」は「Please go home!(お願いだから家に帰って!)」となる。)しかし、質問形式でも「お願いだから」の意味合いを持つことがあるので、口調やジェスチャーで「丁寧な依頼」なのか、または「強調した依頼」なのかを判断する必要がある。

・Please be sure to arrive early tomorrow. The bus is going to leave at eight o’clock sharp.(明日は早めに到着をするようお願いします。バスは8時ちょうどに出発します。)
・Please listen to me. I think there is a huge misunderstanding.(お願いだから私の話を聞いて!大きな誤解があるんだって。)
・Can you please be quiet? There are people studying in here.(静かにしてくれへんかな?ここには勉強してる人もおるんやし。)

3) (Yes), please
→「はい、お願いします / はい、よろこんで」

誰かからのオファーを快く丁寧に受け入れる際に使う表現です。例えば、店員に「Would you like another beer?(ビールはもう一杯いかがですか?)」と聞かれた場合、「はい、お願いします」のように丁寧且つナチュラルな返答が「Yes, please」になります。

✔︎“Yes”を省いてシンプルに「Please」と返答してもOK。

〜会話例1〜
A: Would you like some ice cream?(アイスクリームはいかがですか?)
B: Yes, please. Just a little bit though.(お願いします。ちょっとだけください。)

〜会話例2〜
A: Do you want me to pick you up after work today?(今日、仕事が終わったら迎えに行こうか?)
B: Yes, please. I think I get off around five today. I’ll text you.(うん、お願い。今日は5時頃に終わると思う。また連絡するね。)

4) Oh, please!
→「バカなこと言わないで! / 勘弁してよ!」

ふざけた事やくだらない事、または信じられない発言をした人に対して、「バカなこと言わないで」「何言ってんの?」とツッコむように“Please”使うパターンです。相手の意見に同意できない意味合いとなります。呆れた表情と口調で「Please」を「プリ〜ズ」のように長く伸ばして発音するのが一般的です。

〜会話例1〜
A: Why don’t you join an online dating site? You might find someone there.(出会い系サイトやってみたら?いい人見つかるかもよ。)
B: Oh, please! I would never sign up to that.(勘弁してよ。絶対にそんなのやらないって。)

〜会話例2〜
A: Do you think I gained weight? I think I need to go on a diet again.(私、太ったと思わへん?またダイエットせなあかん。)
B: Oh, please! You’re already skin and bones. You need to put on some weight, not lose it.(どこがやねん!ガリガリやないか。体重を減らすどころか増やさなあかんぐらいやで。)

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Jun Senesac

Jun Senesac

ライタープロフィール

ロサンゼルス出身の日米ハーフ。両親が運営するL.A.の英会話学校「BYB English Center」にて、高校生の頃から英語講師としてのキャリアをスタート。カリフォルニア州にあるUC Santa Barbara大学へ入学し、1年間一橋大学へ交換留学。卒業後、国際交流員として石川県内灘町役場で2年間の勤務を経て、2011年にアメリカへ帰国しBYB姉妹校をアーバインに開校。
2013年に英語学習サイト「Hapa英会話」を設立。2014年の2月よりHapa英会話のPodcastをスタートし、月間およそ40万ダウンロードされるまで成長。iTunes Japanが発表した『Best of 2014/2015』に2年連続選出。YouTubeにて登録者5万人を超える英会話チャンネル「Hapa英会話」を配信。
YouTubeやPodcast、ブログやメルマガなど様々な媒体を通じて、日米文化を取り入れた英語の学習環境を提供。
YouTube: https://www.youtube.com/hapaeikaiwa

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