農務省はこのほど、ワシントン州の農場で、商業栽培が認められていない遺伝子組み換え(GM)小麦が見つかったと発表した。種子・農薬大手モンサントが過去に周辺で試験栽培していたのと同じ品種だった。国内で未承認のGM小麦が見つかったのは過去3年間で3例目。同省と州の当局が経緯を調査している。
ロイター通信によると、未承認のGM小麦は、モンサントの除草剤「ラウンドアップ」の主成分であるグリフォサートへの耐性を持たせた品種「MON71700」。農家が昨年から休耕中の自分の農場で発見し、数週間前にモンサントの品種であることが分かった。
農務省は、同品種はモンサントが1998〜2000年に北西部で試験栽培したものの、食品業界に流通した形跡はなく、安全上の問題はないと説明している。同省は念のため、この農家のほかの農場で収穫された小麦についても調べている。
米国はGM小麦の商業栽培を認めていないが、13年にオレゴン州、14年にモンタナ州でもモンサントが開発した未承認のGM小麦が発見されている。
モンサントが開発した未承認の遺伝子組み換え(GM)小麦がワシントン州で自生しているのが見つかったことを受け、日本と韓国は一部の米国産小麦の輸入を停止した。
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