無人飛行機(ドローン)市場では、鉱業やエネルギー、建設、農業、保険、撮影といった業界での業務応用の機会拡大によって、これまでの消費者向け市場重視から業務用市場に重点が移行しつつある。
ロイター通信によると、ドローン製造の先駆け企業で投資家から1億2500万ドル以上を調達した3Dロボティクス(3D Robotics、カリフォルニア州拠点)は最近、個人向け事業から撤退し、商用市場重視に軌道修正する新戦略として、画像ソフトウェアを搭載したカメラ付きドローンを建設業界向けに発表した。個人向け販売を想定したドローン新興企業のほとんどは、需要を過剰に見積もったことに加え、中国メーカーの業界最大手DJI(深セン拠点)が大幅値下げによって優位に立ったことで競争力を失っている。
3Dロボティクスは、個人向けドローン「ソロ」を約1500ドルで2015年に発売したが、DJIは最近、1000ドル弱で売っていた人気機種「ファントム3」を約300ドルまで値下げした。
ドローンの個人購入者の多くはしばらくすると飽きるため、消費者向けドローン市場の将来性は少し前から疑問視されていた。従業員6000人のDJIでも、業務用ドローンの生産やソフトウェアの開発を1年以上前から始めている。
業務用ドローンは、連邦当局の規制緩和で大きな商機が生まれており、投資家や起業家のあいだでは、建設や農業、保険、娯楽業界向けの航空画像ソフトウェアやサービスの開発に期待を高めている。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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