感謝祭当日、休む店増える〜客足の鈍化も理由

 感謝祭当日を休業にする小売店が増えている。従業員に家族と一緒の時間を過ごしてほしいと考える店が増えた半面、当日に営業しても売り上げが伸びないという現実的な理由があるようだ。
 
 ニューヨーク・タイムズによると、今年はすでにオフィス・ディーポ、モール・オブ・アメリカ、家電小売りチェーンのHHグレッグが休業を発表。シアーズなどは数店しか営業せず、それらの大部分で営業時間を短縮するという。
 
 小売り業界では長年、客足が大きく伸びる感謝祭の翌日を「ブラックフライデイ(黒字の金曜日)」として重視し、その日から年末の特売期間をスタートさせていた。ところが少しでも早く客を呼び、売り上げを伸ばそうと5年ほど前からは多くの店が感謝祭当日に店を開け始めた。
 
 しかし、コンサルティング会社WSLストラテジック・リテイルのウェンディ・リーブマン最高経営責任者(CEO)によると「感謝祭に営業した多くの店は、売り上げ目標を達成するのにそれほど早く店を開ける必要はないと認識するに至った」という。
 
 感謝祭当日に買い物をする成人は年々減っており、全米小売業協会(NRF)などの調査では2013年が4480万人、14年は4310万人 15年は3460万人となっている。HHグレッグのロバート・リースベックCEOは「それが休みにする理由の1つ。当日の売り上げはこの数年で大幅に減っている」と話した。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

最近のニュース速報

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. アメリカ在住者で子どもがいる方なら「イマージョンプログラム」という言葉を聞いたことがあるか...
  2. 2024年2月9日

    劣化する命、育つ命
    フローレンス 誰もが年を取る。アンチエイジングに積極的に取り組まれている方はそれなりの成果が...
  3. 長さ8キロ、幅1キロの面積を持つミグアシャ国立公園は、脊椎動物の化石が埋まった岩層を保護するために...
  4. 本稿は、特に日系企業で1年を通して米国に滞在する駐在員が連邦税務申告書「Form 1040...
  5. 私たちは習慣や文化の違いから思わぬトラブルに巻き込まれることがあり、当事務所も多種多様なお...
  6. カナダの大西洋側、ニューファンドランド島の北端に位置するランス·オー·メドー国定史跡は、ヴァイキン...
  7. 2023年12月8日

    アドベンチャー
    山の中の野花 今、私たちは歴史上経験したことのないチャレンジに遭遇している。一つは地球温暖化...
  8. 2023年12月6日

    再度、留学のススメ
    名古屋駅でホストファミリーと涙の別れ(写真提供:名古屋市) 以前に、たとえ短期であっても海外...
ページ上部へ戻る