オートネイション、トランプ当選でリコール車の修理中止

 独立系自動車販売店最大手のオートネイションは、トランプ次期大統領の誕生を受け、リコール(回収・無償修理)された中古車の修理をメーカーにかかわらず自社で行うという昨年打ち出した方針を撤回した。
 
 クリスチャン・サイエンス・モニターによると、オートネイションは昨年9月、リコール対象となった中古車を販売前にすべて修理すると発表した。しかし、中古車ディーラーにリコール車の修理を義務付ける法案がトランプ氏の当選と議会の共和党主導が強まったことで承認されない可能性が強まった(マイク・ジャクソン最高経営責任者)との理由から、その方針を撤回し、11月28日から中古車販売を再開した。
 
 連邦法は新車に限ってリコール車の販売を禁止している。
 
 ジャクソン氏は方針転換についての説明で、「部品を調達できれば修理するが、修理できなくても競売に掛けるかディーラを通じて販売する」と語った。いずれの場合でも、顧客にはリコールに関する情報が開示されるという。
 
 オートネーションの方針転換は、車両の安全性の視点に立てば後退だ。しかし、レンタカー業者に対してリコール車の修理を義務付ける法律が6月に施行されたように、中古車販売業者に対する規制の動向も予断を許さない状況だ。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)

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