米IT業界、技術人材をアフリカから調達 〜若くて優秀な技術者が豊富に存在

 米IT業界では、ソフトウェア技術者不足を受けて、若くて有能の人材をアフリカに求める動きが強まっている。
 
 ウォール・ストリート・ジャーナルによると、データ解析事業の拡充を図っているIBMでは、オンライン授業によって専門人材を教育するビッグ・データ大学を設立しており、そのためのソフトウェア開発にナイジェリアの若い開発者たちを採用している。
 
 IBMのレオン・キャツネルソン最高技術責任者(CTO)によると、アフリカは教育を受けた人材が多いうえ、モバイル技術が普及しているため、IT人材の育成場所になっている。
 
 また、バークレイズ・アフリカ・グループは、南アフリカの子会社を通して、フェイスブック・メッセンジャーを使って銀行取り引きができる「チャットバンキング」の提供を8月に開始した。
 
 サンフランシスコ拠点のアンデラという人材資源サービス会社は、米技術会社に技術者を斡旋するためにアフリカでの人材発掘を強化している。
 
 アンデラでは、優秀な人材を厳選するために、技術力や問題解決能力を試験して候補者を10人以下に絞り込んだあと、さらに面接でふるいにかけ、残った数人を2週間の集中研修会に招待して、新しいプログラミング言語の習得や特定業務向けのソフトウェア開発といった一連の訓練を通して技能向上に努めている。
 
 アンデラは、それらの人材を顧客企業に派遣する際には、さらに半年をかけて最新技術と人間関係を学ばせるという。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)

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