世界の半分がネットに接続〜開発途上国は普及に遅れ

 モバイルネットワークの拡大やコストの低下を受けて、先進国を中心に世界人口のほぼ半分が2016年中にインターネットを使うようになったと見られている。
 
 ロイター通信によると、国連は世界のインターネット普及率を20年までに60%に引き上げる目標を掲げているが、16年11月時点でまだ47%で、人口の半分以上に相当する約39億人はネットとつながっていない。国連の通信専門機関である国際電気通信連合(ITU)は、年内に35億人がインターネットへの接続手段を得たと推測している。
 
 最近はスマートフォンの値下がりでネットを利用する人が増え、データを中心とするサービス需要が高まって通信会社やネット接続業者は3Gや4Gなどのネットワークを世界的に拡大している。ただし、先進国と新興国では普及の勢いに大きな開きがあり、先進国では人口の約80%がすでにネットを使っているが、開発途上国では約40%、後発開発途上国(LDC)では15%未満にとどまっている。
 
 特にアフリカの貧しい国などでは10人に1人しかネット接続手段がなく、女性、高齢者、教育水準の低い人、貧困層、辺地に住む人などはネットにつながっていない。
 
 LDCのネット普及率はまだ1998年の先進国の水準に等しく、約20年遅れている。原因はサービスや辺地への基盤設備拡張コストとセルラー式携帯の利用料金の高さにあると考えられる。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)

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