トランプ大統領の移民政策によって農業技術が急速に進む可能性がある。
多くの米農家では、一時的な人手不足に対応するために、果物や野菜の収穫や箱詰めといった臨時要員として、メキシコからの移民を長年にわたって雇ってきた。
しかし近年、メキシコの好景気でメキシコ国内の雇用機会が増えたうえ、国境の取り締まりが強化されているため、代わりの労働力になる移民の流入が大幅に減っている。
その穴を埋めようとしているのが農業向けロボティクスや検知器だ。そういった技術は、アグテック(agtech、アグリカルチャーとテクノロジーの2語を合体させた造語)と呼ばれ、市場規模が拡大中だ。移民排斥政策が強まれば、アグテック需要が強まる可能性が高い。
収穫時にピッカー(刈り取りまたは摘み取り作業者)を確保できなければ、米農家の多くは収穫難に陥る。全米の野菜の3分の1、果物やナッツ類の3分の2を生産しているカリフォルニアにとってピッカー不足はきわめて深刻な問題だ。
そういった問題の解消を狙っている新興企業の一つがスペイン拠点のアグロボットだ。ドリスコールズとアグロボットは現在、光学認識技術を使ってあらゆる角度からいちごの写真を撮って分析して、熟しているかどうかの判断をくだす摘み取りロボットの共同開発に取り組んでいる。
農業技術分野は欧州のほうが米国より進んでいる。人件費の安い移民労働者が米国のように豊富ではないためだ。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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