カリフォルニアなど20州といくつかの主要都市が26日、トランプ政権に対し、前政権時代に規定された自動車燃費基準を緩和する新しい案を破棄するよう求めた。この日はトランプ政権の提案に対する意見提出の期限だった。
オバマ前政権が2011年に定めた基準は、25年までに平均燃費性能を2倍の1ガロン当たり50マイル程度に引き上げる内容。これに対しトランプ政権は、20年水準で固定し、それを26年まで続ける内容となっている。現政権はまた、カリフォルニア州が独自に厳しい排ガス基準を導入することを禁じる案も発表しており、26日は提案への意見提出の期限だった。
ロイター通信は、カリフォルニアのほかニューヨーク、イリノイ、マサチューセッツ、ペンシルバニア州を含む20州がトランプ大統領に提出した143ページの文書を事前に閲覧した。文書は現政権の提案について「違法」で「無謀」と指摘し、規制当局がこの案の施行を進めるなら各州は訴訟を起こすと宣言している。
一方、ゼネラル・モーターズ(GM)やトヨタ自動車、フォルクスワーゲン(VW)など自動車メーカー大手が加盟する団体は連邦政府に対し「市場の現実を認識しながら、環境やエネルギー目標に近づける達成可能な将来基準を設定してほしい」と要請した。
自動車メーカーは燃費基準の固定を支持せず、カリフォルニア州と連邦政府に対し、全米の排ガス規制を維持して長期にわたる法廷闘争を避けるよう求めている。
カリフォルニア州のジェリー・ブラウン知事は26日の会見で、大統領は「国内自動車産業を破壊する措置を取って」おり、「独りでデモリション・ダービー(車の破壊競争)をしている」と非難した。 (U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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