日産、NYのタクシー車両〜メキシコで生産開始

 日産は、ニューヨークのタクシー車両向けに設計された小型商用バンのNV200を、メキシコのクエマバカ第一工場で生産開始した。ツル、バーサ、NV200の生産設備である同工場は、1日23時間稼働している。メキシコでのNV200の製造は、2013年1月にスタートしていたが、タクシー向け車両は今月より開始した。日産メキシコはプラットフォームに2億ドル投資、今年6月には、NV200の高まる需要に対応して、月400台から600台に生産台数を増加させた。

 HISによると、ニューヨークのタクシー事業は、ニューヨーク・シティ・タクシー・アンド・リムジン・コミッションにより厳しく規制化されている。同コミッションは、2年かけて日産NV200を「明日のタクシー(Taxi of Tomorrow)」に選出した。「明日のタクシー」プログラムは、今後、ニューヨークのタクシー全車両を入れ替える計画だ。1台当たり2万9000ドル、全台数は約1万3000台となる。入れ替えの対象となるのは、現在のフォード・エスケープ、トヨタ・プリウス、クラウン・ビクトリア、その他である。しかし、同コミッションは、6月、現行車種にハイブリッドが選択できる限りは、NV200以外であっても、ハイブリッドのタクシー車両への使用も許可するとした。フォードも、他のアメリカの都市に採用され、同車のトランジットコネクトのタクシー向け車両を製造している。Cセグメント・バンの需要高騰を視野に入れて、メキシコでタクシー向けのNV200を製造しているように、日産はシボレーのシティエクスプレスも2014年の第1四半期中の生産開始を予定している。シボレーは2016年までに同車種をさらに2万6500台販売することをめざしている。2016年には同セグメントの車種は、北米市場で11万台までの成長が期待されており、そのうちフォード・トランジットコネクトは44%のシェアを占めることになる。レギュラー車両とタクシー車両の両方を含む日産NV200は、Cセグメント中13%のシェアを見込んでいる。シティエクスプレスも入れれば、同社はCセグメントのシェアのうち37%を製造することになる。

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