GEの熱電併給管理ソフトウェアを試験運用 〜 オランダのトマト温室栽培協会

 ゼネラル・エレクトリック(GE)の分散型電力事業部は、オランダのプロミネント栽培者協会(Prominent Growers Association)がGEの農業管理ソフトウェア「マイプラント(myPlant)2.0」を試験的に導入することを明らかにした。

 エネルギー・マネージャー・トゥデイ誌によると、GEと同協会は、マイプラント2.0が熱電併給(Combined Heat and Power=CHP)のパフォーマンスの効率化がどの程度可能かを検証する。

 マイプラント2.0は、GEの産業インターネット資産管理プラットフォームのプリディックス(Predix)によって稼働する。GEでは、情報技術を活用することで各種の業務を効率化する産業インターネット(Industrial Internet)戦略を強化している。プリディックスはそれを支えるプラットフォーム。

 同協会には26のトマト温室栽培業者が加盟しており、それらの加盟栽培者はオランダ国内のトマト出荷量の20%を占める。それらの栽培者が所有する36の温室には、GE傘下イエンバッハ(Jenbacher)製のガス・エンジンCHPシステムが計50機が設置されている。

 それらのCHPシステムは、温室栽培に必要な熱や二酸化炭素(CO2)、照明のほか、消費される合計150メガワット(MW)以上の電力のうち最大131MWを給電している。

 マイプラント2.0は、CHPシステムの異常を探知すると、GEの即時対応センター(Quick Response Center=QRC)に通知し、同センターがデータ動向やエンジン状態を迅速に分析し、問題の原因を特定する。

 GEはそれに応じて専門家を現地に送ることもあるが、異常の50%では遠隔操作によって解決される。マイプラント2.0はまた、CHPシステムのパフォーマンス向上や、熱とCO2の量、ガス消費量の調整、エンジン油の劣化防止によってCHPシステムの寿命を延ばすと期待される。

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

最近のニュース速報

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. 今年、UCを卒業するニナは大学で上級の日本語クラスを取っていた。どんな授業内容か、課題には...
  2. ニューヨーク風景 アメリカにある程度、あるいは長年住んでいる人なら分かると思うが、外国である...
  3. 広大な「バッファロー狩りの断崖」。かつて壮絶な狩猟が行われていたことが想像できないほど、 現在は穏...
  4. ©Kevin Baird/Flickr LOHASの聖地 Boulder, Colorad...
  5. アメリカ在住者で子どもがいる方なら「イマージョンプログラム」という言葉を聞いたことがあるか...
  6. 2024年2月9日

    劣化する命、育つ命
    フローレンス 誰もが年を取る。アンチエイジングに積極的に取り組まれている方はそれなりの成果が...
  7. 長さ8キロ、幅1キロの面積を持つミグアシャ国立公園は、脊椎動物の化石が埋まった岩層を保護するために...
  8. 本稿は、特に日系企業で1年を通して米国に滞在する駐在員が連邦税務申告書「Form 1040...
ページ上部へ戻る