樋口ちづこ 極苦楽ライフ

カリフォルニア在住のエッセイストが、日々のできごとや考えたことを通して、アメリカ生活のつらさ、楽しさ、人の温かさと哀しさ、そして笑いをつづります。

カテゴリー:極苦楽ライフ

  • 第35回 抱かれて死にたい

     死は他人には訪れても、自分の死はいつも遠い所にあるものだ。自分だけは死なない気さえしている。そんなバカなことはあるはずがないが、自分がこの世から居なくなるという事実を受け入れるの...
  • 第34回 しあわせな3日間

     ロサンゼルス郊外のコスタメサ市にセガーストロムコンサートホールがある。ロサンゼルスのダウンタウンにあるディズニーコンサートホールと並び、音響効果の優れた、素晴らしいホールである。...
  • 第33回 いい男 ②

     仕事をしていると、時に、それだからこそ出会える人がある。  LAから車で2時間北上すると砂漠のど真ん中にパームデールという小さな町がある。この町はずれに、30年も前に4エー...
  • 第32回 いい女 ①

     ロスから車で2時間東に入った所にパームスプリングスがある。避寒地として有名である。ハリウッドの銀幕のスターたちや、東海岸の富裕層の別荘がある。町は冬場のシーズンには華やかな人々で...
  • 第31回 柿もぎ

     秋になると楽しみに待っている一本の電話がある。それはロサンゼルスの南、オーシャンサイド近辺、ボンソールという別荘地に農場を持っている日本人妻Fさんからの電話である。  「も...
  • 第30回 半分のうな重

     その青年はまっすぐにこちらの目を見ていた。アメリカ生活のどんな所が面白いですか、という彼の質問に私が答えている時だった。思いつくままに話した。興味深そうにいろいろ質問してくる。そ...
  • 第29回 いい男①

     家の売買と管理が仕事なので、職人さんとの日常的な付き合いがある。と言うより、お世話になっている。プラマー、エレクトリシャン、エアコンマン、ハンディマン。  家の管理で一番怖...
  • 第28回 明日があるよ

     キャンプに行った子供が、帰ると言った日に帰らない。連絡もない。胸騒ぎがする。もう、生きた心地もしない。親にとってつらいことは多々あるが、こんなにつらいことはなかった。夏のキャンプ...
  • 第27回 紙一重

     世の中には紙一重で明暗を分ける時がある。もう20年も前の話だが、思い出す度に冷や汗が出る。誰の身にも起こりうることだから。昔も今も将来も。  その頃ある前衛的なビジュアルア...
  • 第26回 いつか会える

     今は本の注文はインターネットでできる。電子書籍もある。知識や情報は渇望と意欲さえあれば得られる時代になった。それでも、紙世代の私には、手垢の付いた本を手元に置く楽しみは捨てがたい...
  • 第25回 プラントだけ下さい

     春先は桜見物に米国から日本に帰る人が多い。あの白でもない、ピンクでもない「桜色」としか形容できない花に、我々は長年心を奪われてきた。一輪でも可憐な風情がいとおしく、一枝にたわわに...
  • 第24回 ルートが見えるか

     春になると一人の若者の後ろ姿をくり返し思い出す。30数年前に焼きついたイメージだ。  夫は豪雪の新潟県出身である。屋根に積もった雪を下ろすのが冬の大仕事。厳しい自然に耐えて...
  • 第23回 闇を照らす

     4年前の3月11日。東日本大震災の記億は除々に薄れ始めている。しかし、あの時から多くの人たちの生活が全く変わってしまったことを忘れてはなるまいと思う。  当時、米国に住む日...
  • 第22回 まさかの坂

     机の上にカレンダーを置いている。毎日の予定が書き込める1カ月ごとのカレンダーである。朝、今日の予定をどうこなすか、小さいコマのスペースの中に動きを見る。自分の使える時間を計ってい...
  • 第21回 産んでみる

     産んでみようと思うんです。電話の向こうで優しい声がする。仕事一筋に打ち込んできたこの女性は、頭脳明晰、努力家、語学堪能、その上スタイル抜群の大和なでしこ美人である。こんなフェミニ...
  • 第20回 鐘の音

     アメリカ人は、特にカリフォルニア人は気候がいいせいか外交的で、交際は広い。反面、コミットメントを嫌う傾向があると聞く。その上、普段は家族なんていないような顔をしている。今の仕事に...
  • 第19回 本物はシャープ

     日本から来た3人の若者のアンサンブルグループ「Tsukemen」(ツケメン)がLAでアメリカデビューを果たした。秋も深まる10月11日夕のことである。  Tsukemenは...
  • 第18回 おしゃれ

     おしゃれをしている人を見るのは楽しい。「この人、ちょっと気がふれているのじゃあないかしらん」と疑うほどに過激であれば、もっと興味をひかれる。「おお、すごい。あの顔とこの格好を仕上...
  • 第17回 仕事から得たもの

     仕事がなくなったらどうしよう、と考える時がある。というのは、18歳で故郷の山口県萩市を出てから、学生時代も含め、限りなく仕事人生だったからだ。  私の世代の日本では「良家の...
  • 第16回 夏の風物詩

     その季節特有の現象を風物詩というのなら、日本の夏の風物詩は縁日、花火大会、盆踊りと続く。日本で青春時代を過ごした人なら、胸がキュンとなる想い出も多いはずだ。夏の海辺で初恋を経験し...

注目の記事

  1. 2016-12-1

    知っておきたい基本情報 アメリカの保険

    万が一に備え十分な補償額を 自動車保険  公共交通機関が整備されていない地域もあるア...
  2. 2017-7-1

    第152回 車のフロントガラスの修理について

    前を走っている車が跳ねた石が、車のフロントガラスに当たって傷がついた経験がある人も多いと思い...
  3. 2016-11-3

    国外退去の対象となる犯罪 パート②

    前回に引き続き、今回もアメリカでの不道徳行為、悪質な重犯罪やその他の犯罪による国外退去命令に...
  4. 2017-1-2

    睡眠の質を追求するマットレス ベッド文化のアメリカで勝負賭ける

    なぜ、ニューヨークに1号店?  日本は寝具に関しては布団とベッドと両方がありますが、...
  5. 2016-7-30

    シリーズアメリカ再発見㊸ アートで再生! デトロイト

     「Detroit is coming back」。デトロイトは復活するよ。  ...

デジタル版を読む

フロントライン最新号
ページ上部へ戻る