加大、不法移民学生を支援〜基金の500万ドル利用

 カリフォルニア大学(UC)のジャネット・ナポリターノ学長はこのほど、不法入国のため連邦政府の奨学金を利用できない学生の支援に、500万ドルの大学基金を活用すると発表した。

 ロサンゼルス・タイムズによると、学長はこのほか、大学院生および博士課程修了後の研究者に対して1000万ドルの支援を行うことも明らかにした。

 ナポリターノ氏は9月まで国土安全保障省長官を務めた後、UC学長に就任した。安保長官時代に不法移民の強制送還件数が増えたという批判もあるが、氏は従来から包括的な移民法改革を支持し、オバマ政権発足以来の閣僚として、親に連れられて不法入国した子供たち(ドリーマーズ)が最低数年間は国内に滞在できる政策の実現に努めた実績がある。

 大学当局によると、2つの支援はいずれも大学の自己裁量勘定から拠出され、学費収入や州の教育予算を直接使うわけではない。2年前に成立した州法によって、不法入国した公立大学生も州や大学の奨学金を受けられるようになったが、連邦政府の学生ローンや助成金の対象からは外されている。

 UCのダイアン・クライン広報によると、学生23万人のうち約900人がドリーマーズとみられる。

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