アップル、ディスプレイ特許を取得 〜 サファイア結晶でコーニングに対抗

 アップル(Apple)は、ディスプレイ素材および技術の「サファイア(Sapphire)グラス」の特許を取得した。同社は今後、新種のディスプレイ素材技術分野で業界主導者に浮上する可能性がある。

 テッククランチ誌によると、アップルが取得した特許は、サファイア結晶を電子機器に取り付けるためのさまざまな方法を網羅している。

 たとえば、アイフォーン(iPhone 5)で新規投入されたアイフォーン・カメラのレンズをカバーするサファイア・ガラスの接着方法や、ディスプレイ全体のカバーとしての取り付け方法が含まれる。

 アップルはこれまで、アイフォーン用ディスプレイの保護カバーとしてコーニング(Corning)製の「ゴリラ・グラス(Gorilla Glass)」を使用してきた。ゴリラ・グラスはいまや、スマートフォン用保護カバーの主力製品となっている。

 一方、アップルは2013年に、GTアドバンスト・テクノロジーズ(GT Advanced Technologies)とサファイア原料の調達で提携。アップルがGTに5億7800万ドルを提供し、GTがサファイア原料製造工場をアリゾナ州に建設することで合意した。

 サファイア・グラスは、ゴリラ・グラスよりも傷や衝撃に強いという大きな利点がある。

 サファイア・グラス自体はゴリラ・グラスよりも重いが、製品に応用される際には薄型化できるため、結果的に設置場所をとらず、端末の軽量化も期待される。近い将来には、アイパッド(iPad)やスマート腕時計にも採用される可能性がある。

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