「最前線」プーチン氏側近来日 首相、米露間で苦慮
- 2014年5月23日
- 世界のニュース
【共同】安倍晋三首相が、6月に来日するプーチン・ロシア大統領側近への対応に苦慮している。ウクライナ情勢でロシアと対立する米国に配慮して会談を設定しない方向だが、ロシア側の反発を招き、首相が積み上げてきたプーチン氏との個人的信頼関係を自ら傷つけてしまうとの懸念は消えない。政府内では、首相と大統領側近が人目につかない形で「極秘接触」するとの臆測も流れている。
来日を予定しているのはロシアのナルイシキン下院議長。米国から見れば、ウクライナ南部クリミアを編入したロシア政権中枢の一員として資産凍結などの制裁措置を科している「要注意人物」だ。菅義偉官房長官は23日の記者会見で、首相が会談する可能性について「現時点ではまだ決まっていない」と否定的な見方を示した。
伏線があった。日米関係筋によると、ナルイシキン氏の来日計画が表面化した5月中旬以降、複数の米政府当局者が日本側に「来日の理由を知りたい」と問い合わせてきたという。ナルイシキン氏は日本が実施している制裁措置の対象ではないが、政府内では「賓客として歓迎すれば米国の反発は免れない」(関係者)との受け止めが広がった。
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