改革派TVに批判殺到 戦争で「不適切」質問
- 2014年1月30日
- 世界のニュース
【共同】ロシアの改革派ケーブルテレビ「ドシチ(雨)」が、第2次大戦中にドイツ軍が旧レニングラード(現サンクトペテルブルク)を包囲し、多くの市民が死亡した史実をめぐり、降伏の是非を番組で問い掛けたことに激しい批判が殺到、30日までに一部で放送が打ち切られる事態に発展した。
約2700万人の死者を出した独ソ戦の勝利は旧ソ連崩壊後のロシアでは誇りの源泉。プーチン政権高官や保守的な識者は「不適切な」設問が戦争の犠牲者を侮辱したと主張。一部のケーブルテレビ会社は、ドシチの番組を一方的に削除した。ドシチは「政治的なキャンペーン」と反発しつつも、設問の撤回と謝罪に追い込まれた。
ドイツ軍は1941年9月から44年1月まで旧レニングラードを封鎖、兵士や市民ら75万人が食料不足などで死亡した。ドシチは封鎖解除の記念日である今月27日を前に「多数の命を救うために降伏するべきだったと思うか」と賛否を問い掛けた。54%が賛成、46%が反対との結果が出た。
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