差し押さえ船で荷降ろし 人影なく、沖合に移動へ

 【共同】中国・上海の裁判所が浙江省舟山市の港で差し押さえた商船三井所有の鉄鉱石輸送船では22日、最上部に掲げられた中国国旗がはためく中、専用の大型施設を使って積み荷の鉄鉱石を降ろす作業が行われた。借り上げた小型船で近づいたが、船上に人影はうかがえなかった。

 同船は戦後補償をめぐる訴訟に絡み、差し押さえられたとみられているが、中国外務省の秦剛報道局長は22日の定例記者会見で「一般的なビジネス上のもめ事で、中日戦争の賠償問題との関連はない」との考えをあらためて示した。

 関係者によると、同船は22日中に作業を終えた後、沖合に移動していかりを下ろし待機する。この関係者によると、食事を含め乗組員約25人に生活上の大きな問題は生じていないという。

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