発がんリスクやや上昇 WHO推計、原発事故で

 世界保健機関(WHO)は28日、東京電力福島第1原発事故による周辺住民や原発作業員の健康への影響に関する報告書を公表した。住民で甲状腺がんのリスクが最も高まるのは福島県浪江町の1歳女児で、生涯に甲状腺がんにかかる確率が0.52ポイント上がって1.29%となり、日本の1歳女児の約1.7倍となった。

 ただ、推計の基になった被ばく線量は安全側に立って最大限に見積もった数値で、WHOは「福島の放射線量では、一般住民の健康に影響が出るとは考えにくい」としている。

 WHOは、2011年9月時点で得られた放射線量のデータを基に住民の被ばく線量を推計、がんの発症率を算出した。被ばくによる影響の過小評価を避けるため、住民が事故後4カ月間地元にとどまり、福島産の食べ物だけを摂取したと仮定するなど現実的ではない前提で推計。事故発生直後に住民が避難した原発20キロ圏内の地域は対象から除外した。

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