通貨安競争回避を明記へ 新興国、急速な円安警戒

 【共同】20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は18日、閉幕後に発表する共同声明に、輸出を有利にするため自国通貨を安くする「通貨の競争的な切り下げを回避する」と明記する方向で最終調整に入った。日本の急速な円安に新興国の一部は警戒を強めており、G20各国は意図的な通貨安誘導をしないことを確認する。

 G20は18日夜(日本時間19日午前)、ワシントンで開幕する。日米欧の先進国に加え、中国、インド、ブラジルなどの新興国も参加して世界経済の現状を点検し、安定成長に向けた取り組みを議論する。19日昼(同20日未明)に声明を採択して閉幕する。

 通貨安競争の回避は、前回2月のモスクワ会合に続いて主要議題となる。日銀が今月4日に決めた「異次元緩和」と呼ばれる新たな金融緩和策で、2月よりさらに円の独歩安が進んでいる。貿易でしのぎを削る中国や韓国のほか、欧州の一部にも「円安誘導」との不満がくすぶっており、声明の表現をめぐり激しい議論となる可能性がある。

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