集団的自衛権で誤算の公明 追い込まれた平和の党

 【共同】集団的自衛権の行使容認へ慎重姿勢を崩さなかった公明党がいよいよ追い込まれた。連立政権からの離脱はないと見切った強気の安倍晋三首相に、憲法解釈を変更する閣議決定の内容や時期で押され陥落状態となった。与党協議には先延ばし戦術で臨んだものの、首相の真意を読み違えるなど誤算を重ねた「平和の党」は試練を迎えた。

 「十分ではない点がある。持ち帰って検討する」。13日、国会内で開いた与党協議。公明党の北側一雄副代表は、自民党の高村正彦副総裁が集団的自衛権行使も含めた自衛権発動の新3要件の「たたき台」を示すと、党内で意見集約に入る考えを表明した。その場で突き返さなかったのは、事前に北側氏の意見を採り入れながら高村氏が作成した文面だったからだ。

 公明党は行使容認のための憲法解釈の変更に否定的だとはいえ、首相の意向は無視できない。選択したのが、自民党との協議に徹底した憲法論議で臨み、長期戦に持ち込む作戦だった。

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