データ・センター・ブームが米国の農家を襲う 〜 技術大手ら、農地を高額で買い取り

人工知能データ・センターの建設ラッシュが米国の農地に押し寄せている。世界全体のデータ・センター用地需要は今後5年間で3倍に増加する見通しだ。

フード&ウォーター・ウォッチ誌によると、米国の農家所得中央値が赤字に直面する昨今の状況に技術大手らが目をつけて、農家が拒否できない法外に高い土地買収価格を提示している。農業会社大手らの市場支配による価格競争が農作物価格を低迷させているため、農家は苦しい競争を強いられている。

バージニア州では、アマゾン(Amazon)が、評価額1億1500万ドルの農地に7億ドルを払った。さらに、データ・センター開発会社らは、農地から産業用地への用途変更や、自治体による審査を回避できる未編入(最小単位の自治体行政の制度に組み込まれていない)の農村地域内の土地の買収を進めている。

米国では、2025年だけで1万5000以上の農地が減少した。2025年に2000の農区を失ったテキサス州は特に、国内最大のデータ・センター誘致拠点になっている。地元の農家組合はデータ・センター建設の即時停止を求めている。

周辺環境への悪影響も深刻だ。ジョージア州ニュートン郡では、メタ(Meta)のデータ・センターが同郡の1日あたりの水使用量の10%を消費し、同地域での水不足を引き起こしている。同郡は、2030年までに水不足に陥る見通しだ。

また、データ・センターに設置される非常用ディーゼル発電機から排出される汚染物質によって大気質が悪化している。2028年には米国全土で年間60万件の喘息や1300人の早期死亡を引き起こすという試算もある。さらに、データ・センター施設の騒音による乳牛の搾乳量減少や、地表面温度の上昇にともなうトウモロコシ収穫量減少も報告されている。

全米各地の農村地域ではそういった悪影響への抵抗運動が広まっている。2026年2月には、アイオワ州リン郡が未編入地におけるデータ・センターの建設を厳格に制限する条例を可決した。

(Gaean International Strategies, llc社提供)

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