ピカソ作品など返還命令 イメルダ夫人に、フィリピン裁判所

 【共同】フィリピンの公務員犯罪特別裁判所は29日、故マルコス元大統領のイメルダ夫人(85)ら一家に対し、不正蓄財の結果、保有しているミケランジェロやピカソ、ゴーギャンなどの芸術作品8点を、政府に返還するよう命じる令状を出した。

 不正蓄財を調査している大統領府規律委員会の請求に応じた決定。作品は公金で購入されており、イメルダ夫人の住居や事務所などへの家宅捜索も認められた。イメルダ夫人は現在、下院議員。

 1986年まで約20年間にわたり大統領の座に就いていたマルコス氏と一家の不正蓄財は約100億ドル(約1兆円)に上り、これまでに約4割が回収されたという。

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