米国の宝、日本の技で復刻 ペリー献上の大型鳥図鑑
- 2014年12月28日
- アメリカ発ニュース
【共同】米国のペリー提督が来航した際、将軍に献上するなど日本ともゆかりが深い大型図版本「アメリカの鳥」が、製紙や印刷など日本の匠の手で復刻された。2014年は日米和親条約締結から160年。版元の雄松堂書店(東京)の新田満夫会長は「米国人の『宝』とされている本。節目の年に世界に通用するものができた」と喜ぶ。
「アメリカの鳥」は、米国の鳥類学者で画家のジョン・オーデュボン(1785?1851年)が描いた実物大の鳥の絵を収録、1827?38年に刊行された。縦約1メートル、横約65センチで世界最大級の本だ。リョコウバトなど絶滅種を含む400種以上が野性の姿で描かれている。現存する初版本は世界で約120セット。2010年にロンドンで行われた競売では落札価格が9億円を超えた。
「21世紀のオーデュボンをつくろう」。新田さんの呼び掛けに、紙の専門商社「竹尾」(東京)、印刷大手の「大日本印刷」(東京)、文化財の修復を手掛ける「大入」(京都)が応じた。
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