JCIと日立、空調設備の合弁設立〜今春に手続き完了へ

 複合企業のジョンソン・コントロールズ(JCI、ウィスコンシン州)はこのほど、日立製作所と空調設備(HVAC)事業の合弁会社を設立する最終契約を交わしたと発表した。

 ウォールストリート・ジャーナルによると、合弁設立へ向けたJCIと日立の協議は2013年暮れから始まっていた。合弁設立の手続きは、当局の審査などを経て15年春に完了する見通し。JCIは、合弁の16年売上高が26億ドルになるとの見通しを示した。

 契約によると、日立が海外事業を合弁に移管し、JCIが日立傘下「日立アプライアンス」のグローバル空調事業(日本国内の販売・サービス部門を除く)の60%株主となる。

 合弁事業は、日立が販売網を持つ日本や中国向けにJCIのHVAC機器や日立の先進的インバーター技術を使った家庭用エアコンなどを販促する。また、JCIの北米販売網を通じて日立製品を売り込む。

 JCIは合弁に約5億2500万ドルを投資し、当初の利益率を4〜5%と見込んでいる。

 JCIの14年9月期のHVAC売上高は約100億ドル。ビル制御機器の販売強化は、13年に就任したアレックス・モリナローリ最高経営責任者(CEO)の最優先課題でもある。JCIは自動車用電池や座席なども手掛けるが、モリナローリCEOは利益率の低い自動車部品事業を削減する方針を掲げている。

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