加州の原油流出事故、清掃費用は6000万ドル超

 カリフォルニア州サンタバーバラ郡でパイプラインが破裂し、大量の原油が海に流出した事故で、パイプラインを所有・運営するテキサス州のプレインズ・オール・アメリカン・パイプライン(Plains All American Pipeline)は、清掃に必要な費用が6000万ドルを超えるとの試算を発表した。

 ロサンゼルス・タイムズによると、5月19日の事故発生直後は清掃コストが1日約300万ドルに達したという。プレインズは事故への対応で、原油が流出したガビオタ湾からオックスナード近郊のポイントムグまでの96.5マイル区間に1000人以上を配置した。このほか、清掃作業にあたっている州や連邦政府もコストを同社に請求する。

 プレインズによると、6000万ドルには原油流出の被害を受けた個人や企業への損害賠償費用は含まれない。既に地元の漁師1人が同社を訴えたほか、別の漁師12人や複数の地元企業もこれに加わり、集団訴訟を起こすことを検討している。

 同社にはこのほか、水質浄化法(Clean Water Act)に基づく罰金が科される可能性もある。

 当局によると、今月10日現在、被害があった湾岸地域では流出量が少ない砂浜を中心に76%で原油が除去された。また、同日までにペリカンなど158羽、アシカ64頭を含む海洋生物85頭の死骸が回収された。

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