ウェイモの次世代ロボタクシー始動~専用設計の「オーハイ」

ウェイモは、次世代ロボタクシー「Ojai(オーハイ)」の一般向け提供を開始した。インサイドEVsが伝えた。

◇快適性と性能が大幅に向上

オーハイはより快適な乗車体験を提供し、悪天候下での性能も向上させている。まずはサンフランシスコ、ロサンゼルス、アリゾナ州フェニックスで無料試乗プログラムとして導入した後、有料サービスへ移行する。

ライトブルーの大型電動バンで、低い乗降ステップと完全フラットフロア、両開きスライドドアを採用しているため乗り降りが容易で、広々とした車内から大きな窓を通して外を広く見渡せる設計となっている。車内には、前方に1台、後部座席向けに2台と計3台のディスプレイが設置され、利用者は空調やオーディオ設定などを自分好みに調整できる。

また、シートのコントロール部分には点字表示が組み込まれ、スクリーンリーダーにも対応するなど、視覚障害者向けアクセシビリティーも強化されている。ウェイモは、現行の「ジャガーI-Pace」をベースにした車両も引き続き使用する。

◇第6世代システムを搭載

ウェイモは競合が激化する米国のロボタクシー業界でも最も成功している企業で、現在は国内11都市で運行し、週50万回を超える有料サービスを提供、今後数カ月でさらに20都市に進出する計画。最近は洪水で冠水した道路への対応に苦戦し、6都市でサービスを一時停止したこともあったが、今年は初めて、毎年雪が降る地域へ進出する計画を進めている。

こうした展開を支えるのが、オーハイで初めて採用される第6世代の「WaymoDriver」自動運転システムだ。従来より少ないセンサー構成で性能を向上させており、カメラ13台、ライダー4台、レーダー6台で、雪を含む厳しい気象条件への対応能力を高めたほか、新採用の1700万画素カメラは、現在の車載用カメラより一歩進んだ性能を持ち、解像度、ダイナミックレンジ、低照度性能が向上している。

◇独自の仕組みで関税回避

ウェイモは、従来の市販車改造型からロボタクシー専用設計車両への転換を進めている。オーハイは、中国・吉利汽車(ジーリー)傘下の高級EVブランド、ジーカーが開発した「Zeekr RT」をウェイモの仕様に大幅改造した車両。米国では中国製EVに高関税が課され、中国製のコネクテッドカー向けソフトウェアやハードウェアにも厳しい規制が存在するため、ジーカーは中国の工場で車体、プラットフォーム、電池、モーターなどを製造するが、中国製の通信・接続システムを搭載しない状態(ベース車両)で車両を出荷する。ウェイモはアリゾナ州メサの施設で独自のセンサー群、コンピューティングプラットフォーム、通信機器を取り付け、ロボタクシーに仕上げる。

ウェイモは、現代「アイオニック5」をベースとしたロボタクシーの投入も計画している。アイオニック5は米国内で生産されているため、中国製のジーカー車両より規制上の障壁は少ないと考えられるが、実用化にはまだ時間がかかる見通し。

(U.S. Frontline News, Inc.社提供)

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