国名変更はなし ベトナム国会、肩すかし

 【共同】ベトナムで今秋に予定される憲法改正に向け、国名を現在の「ベトナム社会主義共和国」から旧名の「ベトナム民主共和国」に変更する案が取りざたされてきたが、今後の論議は見送りとなった。改憲起草委員会が20日開幕の国会で行った報告の中で、改憲草案に盛り込まないことが示された。

 ある国会議員は「変更案はもうない。国名は維持される」と語った。起草委はこれまで国名変更案を選択肢の一つとして提案するなどとしていたが、本格論議を前に肩透かしとなった格好だ。

 報告は「現国名の維持は社会主義という目標を確認し、安定を確実にすることになる。世界中に知られた名前でもある」と強調した。旧名は1945年にホー・チ・ミンが独立宣言をした際の国名。ベトナム戦争終結後、76年に南北ベトナムが統一された際、現国名に改称された。

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