米航空会社「預け荷物」トラブル率ランキング〜2026年上半期に100万個超、最も高かった航空会社は?

Image: AI-Generated

飛行機を利用する際に気になる預け荷物の紛失や遅延、破損。米運輸省(DOT)が発表した最新の「Air Travel Consumer Report」によると、2026年上半期(1~6月)に米航空会社が取り扱った預け荷物のうち、100万個以上で何らかのトラブルが報告された。

旅行会社Global Work & Travelが米運輸省(DOT)のデータを分析したところ、対象となった航空会社が同期間に取り扱った預け荷物は2億1300万個以上。そのうち「mishandled(不適切に取り扱われた)」とされた荷物は105万2493個に上った。1日平均にすると約5815個に相当する。ただし、トラブルが発生する割合は航空会社によって大きな差がある。

トラブル率が最も高かったのはアメリカン航空

2026年上半期のデータで、預け荷物100個当たりのトラブル率が最も高かったのはAmerican Airlines(アメリカン航空)の0.73個だった。同社では期間中に3454万1265個の荷物を取り扱い、このうち25万1976個でトラブルが報告されている。件数でも対象航空会社中最多だった。

2位はEnvoy Airで100個当たり0.72個、3位はUnited Airlines(ユナイテッド航空)の0.66個。以下、SkyWest Airlines(0.55個)、Republic Airways(0.53個)、Alaska Airlines(0.53個)と続いた。

一方、最も低かったのはAllegiant Airで100個当たり0.12個。JetBlue Airwaysが0.31個、Southwest Airlinesが0.32個と続く。大手ではDelta Air Linesが0.38個で、アメリカンやユナイテッドと比較すると低い水準となった。

【預け荷物100個当たりのトラブル件数】
1位 American Airlines 0.73
2位 Envoy Air 0.72
3位 United Airlines 0.66
4位 SkyWest Airlines 0.55
5位 Republic Airways 0.53
6位 Alaska Airlines 0.53
7位 Frontier Airlines 0.51
8位 Spirit Airlines 0.47
9位 PSA Airlines 0.44
10位 Delta Air Lines 0.38
11位 Southwest Airlines 0.32
12位 JetBlue Airways 0.31
13位 Allegiant Air 0.12

全体では前年より改善

荷物トラブルの多さが目を引くものの、全体としては前年より改善している。対象航空会社全体のトラブル率は、2025年上半期の100個当たり0.52個から、2026年同期には0.49個へ低下。件数も115万2475個から105万2493個へ約10万個減少した。

6月単月でも3930万個以上の預け荷物に対してトラブルは19万4063個で、2025年6月の22万1543個を下回っている。

預ける前にスーツケースを撮影

では、荷物トラブルに備えて乗客は何をすればいいのか。

Global Work & Travelの共同創業者兼CEO、ユルゲン・ヒンメルマン氏は、チェックイン前にスーツケースの外観と中身を写真に撮っておくことを勧めている。荷物が遅延、破損、紛失した場合、最近撮影した写真があれば荷物の特定や中身の説明がしやすくなるためだ。

また、パスポート、薬、鍵、電子機器など、紛失すると困るものや簡単に代替できないものは、可能な限り預け荷物ではなく機内持ち込み手荷物に入れることも重要だという。

過去の旅行で付けられた航空会社のバーコードステッカーやタグを取り除くことも推奨している。古い目的地の情報が残っていると、現在の行き先を示すタグと混在することになる。

さらに、スーツケースの外側のネームタグだけに頼らず、連絡先を書いたものを荷物の中にも入れておく。外側のタグが破損したり外れたりした場合でも、航空会社や空港スタッフが所有者を確認する手掛かりになる。

長期滞在なら「2日分」を機内持ち込みに

海外赴任や留学、長期旅行などで米国外へ向かう場合には、さらに備えが必要だ。

ヒンメルマン氏は、預け荷物が届かなくても最初の数日間を過ごせる程度の必需品を機内持ち込み手荷物に入れておくことを提案している。短期旅行でも荷物の遅延は困るが、新しい国で仕事や留学、長期滞在を始める場合には、影響がより大きくなるためだ。

フライトのキャンセル率も上昇

米運輸省(DOT)の報告では、預け荷物だけでなくフライトのキャンセルについても前年から悪化が見られた。

対象となった航空会社では、2026年上半期に予定されていた運航便のうち8万5998便がキャンセルされ、全体の2.23%を占めた。2025年同期は1.57%だった。ヒンメルマン氏は、荷物トラブルなど一つの統計だけで航空会社を選ぶべきではないと指摘する。航空券の価格や路線、乗り継ぎ、スケジュールなども航空会社を選ぶ際の重要な要素だ。

一方で、どれだけ入念に旅行を計画してもトラブルが起こる可能性はある。目的地で何をするかを計画するだけでなく、「荷物が届かなかったらどうするか」「フライトがキャンセルされたらどうするか」を出発前に考えておくことも、米国での空の旅には重要な備えとなりそうだ。

※データについては米運輸省Office of Aviation Consumer Protectionが2026年8月に発表したAir Travel Consumer Reportに基づき、Global Work & Travelが2026年1~6月の米航空会社の預け荷物データを分析したもの。

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