朱建栄教授にスパイ容疑 中国当局が取り調べ 消息絶ち50日超

 【共同】日中問題の論客としてマスメディアでも活躍している中国人学者、朱建栄・東洋学園大教授(56)が、中国内で違法な情報収集を行ったスパイ容疑で国家安全省当局の取り調べを受けていることが10日、分かった。複数の中国筋が共同通信に明らかにした。朱教授は7月17日に出身地の中国上海市を訪れた直後から50日以上にわたり消息を絶っている。

 中国内で中国軍関係者らを対象に実施した学術調査に対し、違法行為の容疑が持たれているという。中国では、関係当局が影響力のある学者や活動家らを軟禁し「再教育」を行い、その後、解放するケースがあることから立件に至らない可能性もある。

 中国筋によると、朱教授は今年に入り、学術研究のため中国内で調査活動を実施した際、複数の中国軍関係者と面会し、軍事情報を細かく聞き、主に海軍関係の情報を収集していた。この活動に違法な情報収集の嫌疑が掛けられているという。

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