脳梗塞薬、認知症に効果 進行遅らせる働き
- 2014年2月26日
- 日本発ニュース
【共同】脳梗塞の予防に使う薬剤「シロスタゾール」に、軽度認知症の進行を遅らせる働きがあることを国立循環器病研究センター(大阪府)の猪原匡史医長(脳神経内科)らのチームが発見し、オンライン科学誌プロスワンに27日発表した。認知症を引き起こす脳内の老廃物の排せつを良くするとみられるという。
記憶力が低下するなどの軽度認知障害(MCI)の国内推定患者は約400万人で、5年以内に半分がアルツハイマー病などの認知症になるとのデータがある。今回はカルテ記録による研究で、今秋にもMCI患者での臨床研究を三重大や京都大、神戸大など医療機関と共同で始める予定だ。
認知症患者は血管の病気を併発することが多い。チームは、シロスタゾールが血管を広げ、脳内の血流を良くすることに着目。アルツハイマー病患者で認知症の薬のほかに、シロスタゾールを飲んでいる人と飲んでいない人とで認知機能の低下に差があったかどうかを、問診により30点満点で点数化する検査をした。
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