IBM、人工知能の人材育成で7大学と提携 〜 「ワトソン科」を秋学期から
- 2014年5月7日
- ハイテク情報
IBMは7日、米国で最高水準のコンピュータ科学部を持つ7つの大学と提携し、同社が誇る認識電算(人工知能)システムのワトソン(Watson)に関する授業を2014年の秋学期から始める計画を発表した。
ポキプシー・ジャーナル紙によると、米国では、人材育成を目指す技術企業が費用や専門家を大学に提供して科目新設に協力することがよくあり、IBMによる「ワトソン科」設置もその例。
IBMはそれによってワトソンの普及を狙い、大学側は人工知能の先端技術を学生に教えられる機会を得ることで、両者の思惑が一致した格好。
ワトソンは、言語を認識して分析する人工知能の電算システムで、小売や医療、金融といった業界での活用が期待される。それと同時に、IBMではワトソンの演算力をサービスとしてオンライン提供する人工知能のクラウド化事業にも注力しつつある。
IBMは最近、ワトソンを事業化するために、ワトソン関連事業にあたる新興企業群に総額1億ドル以上を出資する予算を含む10億ドルを投資する計画を発表している。
IBMと提携した7大学は、ニューヨーク大学やミシガン大学をはじめ、カーネギー・メロン大学、オハイオ州立大学、カリフォルニア大学バークリー校、レンセラー工科大学、テキサス大学オースティン校。
ワトソンに関する科目をとる学生らは、ワトソン向けのアプリケーションを開発し、その試作品をもとにワトソン事業化計画を練ることで、新興企業の立ち上げも同時に勉強できる。
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