オバマ氏「中間の道」模索 外交重視の新方針表明

 【共同】オバマ大統領は28日の陸軍士官学校での演説で、軍事力の行使に厳格な要件を科す新たな外交方針を示した。外交交渉や経済制裁を駆使して、軍事介入と不干渉の「中間の道」を模索するのが特徴。世界における指導者的立場は今後も譲らないとしている。

 化学兵器の使用が確認されたシリアに軍事介入しなかったことについて「正しい決断だった」と反論し、アフガニスタンからの米軍撤退による「二つの戦争」終結を見据えて、新たな外交の方向性を示す狙いがある。

 オバマ氏は「全ての問題に軍事的な解決策があるわけではない」と強調し、米国の体力を奪ってきたイラク戦争などを念頭に、国際的な支持や正当性、結果を考慮せずに軍事力に性急に頼ろうとして「いくつかの高い代償を伴う間違いを犯してきた」と指摘した。

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