ロシアが核軍縮条約違反 米主張、新たな火種に

 【共同】米政府は28日、ロシアが中距離核戦力(INF)廃棄条約に違反したとの声明を発表した。ロイター通信が伝えた。既にロシア側に伝達し、早期に高官協議を開くよう求めたという。ウクライナ情勢をめぐり悪化の一途をたどる米ロ関係の新たな火種となりそうだ。

 米政府当局者は「非常に深刻な問題」として、ロシアに条約の義務を順守するよう求めた。条約違反の具体的な内容には触れていないが、米国務省はこれまで、条約違反の可能性をロシア側に問題提起したことを明らかにしていた。

 ニューヨーク・タイムズ紙(電子版)によると、米政府はロシアが2008年ごろから条約に抵触する地上発射型巡航ミサイルの発射実験を始めたとみている。米側の結論はオバマ大統領がロシアのプーチン大統領に書簡で伝達、ケリー国務長官も27日の電話協議でラブロフ外相に伝えた。ただ米側は配備には至っていないと分析している。

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