カナダが米国並み要求 TPP農産品関税

 【共同】環太平洋連携協定(TPP)交渉で、カナダが日本に対し、農産品の関税率を米国との交渉結果と同じにするよう要求していることが5日、分かった。日米が2国間協議の進展を強調していることから、日本市場で競合する米国よりも高い関税率を適用されることを懸念したとみられる。

 日本と米国の協議では、牛・豚肉関税の扱いが焦点になっている。日本政府内では、米国以外の国にも一定の関税削減はやむを得ないとの見方が出ている。関税を引き下げる場合にも輸入急増を防ぐ緊急輸入制限(セーフガード)を導入して国内への影響を最小限に抑えたい考えだ。

 一方、米国は日本に自動車関税の撤廃を約束したが、カナダは撤廃を拒否しているという。日本の交渉関係者はカナダの姿勢について「求めるばかりで、こちらの要求を受け付けず交渉にならない」と反発しており、協議がまとまる見通しは立っていない。

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